デンソーは3月5日、ドワンゴと日本将棋連盟が3月14日から4月11日にかけて開催する「将棋電王戦FINAL」に協賛し、昨年の「第3回将棋電王戦」に引き続きロボットアーム「電王手さん」を提供すると発表した。
今回の「電王手さん」は2014年度のグッドデザイン大賞を受賞した医薬・医療用ロボット「VS-050S2」をベースに、将棋対局専用に設計・開発された。
その最大の特長は"成り駒"動作を実現したグリッパー(指の役割)部分にある。前回まではコンプレッサーで駒を吸着していたため、いったん駒を吸い上げて成駒専用の台に移動させ、反対面から吸着し直してから盤上に置く必要があった。しかし、新開発のグリッパーで駒を掴み、裏側に回転させること可能となったため、前述のようなイレギュラーな動作が必要なくなり、より通常に近い将棋対局を再現できる。
「将棋電王戦」は現役プロ棋士5名がトーメントを勝ち抜いた5つのコンピューター将棋ソフトと団体戦で対決するイベント。2011年から開催されており、対戦成績ではコンピューター側が勝ち越している。