Freescale Semiconductorは、ウェアラブルおよびポータブルのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)デバイス向けに、デュアルパスを備えたバッテリ充電IC「BC3770」を発表した。
同製品は、フルプログラマブルで小型フットプリントにより急速再充電を処理する2アンプ構成でデュアルパスの新しいスイッチモード・バッテリ充電ICとなっている。パッケージは25バンプの2.27mm×2.17mmウェハレベル・チップスケール・パッケージ(WLCSP)を採用している。
急速充電、長バッテリ寿命、およびポータブル機器の連続稼働という需要に対処しながら、OEM各社やシステム設計者がデバイスの過充電や過熱を回避するための機能も搭載。BC3770チャージャおよびブースト用レギュレータ回路は1.5MHzで切り替わるため、外付けの受動コンポーネントのサイズを最小限に抑える。また、充電パラメータと動作モードは最大400kHzで動作するI2Cインタフェースを通して完全にプログラミングできる。耐電圧が20Vの1入力を備え、最大2.0Aまでの電流でバッテリを充電するほか、同時充電やアプリケーションでの利用も可能となっている。
さらに、システム開発の効率化を支援するために、Kinetis KL25Zマイクロコントローラを搭載し、サンプル版のインタフェース・ソフトウェアとGUIを組み込んだBC3770用のフリースケールFreedomボードも用意されている。
なお、BC3770バッテリチャージャは現在量産出荷中で、1万個購入時の1個当たりの参考価格は1.04ドル。また、Freedom開発ボードとの互換性を備えた評価ボード「FRDM-BC3770EVB」の参考価格は149ドルとなっている。