伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とブロケード コミュニケーションズ システムズは2月26日、CTCが複数のネットワークセグメントを安全に接続するルータとしてブロケードのBrocade Vyatta 5400 vRouterを活用して、埼玉県川口市の統合仮想基盤を構築したことを発表した。

川口市は将来のネットワークの拡張や変更、番号制度(マイナンバー制度)導入にも柔軟に対応できるよう、Brocade Vyatta 5400 vRouterを利用したNFV(Network Functions Virtualization)を導入した。

川口市は、統合仮想基盤を支えるネットワークの構築にあたり、NFVソリューションによって、物理的なネットワークの代わりにさまざまな機能を追加する形態を検討していたという。

川口市は、CTCの支援の下、2014年8月より統合仮想基盤の構築作業を開始し、1カ月半後の同年10月にサービスインを実現した。今回構築した統合仮想基盤には、ネットワークセグメント間のルーティング(レイヤ3スイッチ)、部分的なファイアウォールとして「Brocade Vyatta 5400 vRouter」を導入している。

川口氏は、2015年10月から導入が予定されている「個人を識別するための番号(マイナンバー)を活用する社会保障・税番号制度(以下、番号制度)」の導入に向け、統合仮想基盤上で稼働している共通基盤システムを生かす形でシステム開発を進めているという。

番号制度の運用が本格的に開始されると、さまざまなネットワークセグメント間を適切に接続していく必要があるが、その際ハードウェアを調達することなく、Brocade Vyatta vRouterの設定を変更するだけでネットワークを再構成することができる。