日立製作所(日立)は2月24日、着脱式カメラ付きのヘッドマウントディスプレイ(HMD)とAR(拡張現実)技術を用いたハンズフリー型の現場保守・点検作業支援システムを開発し、クラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud」のオプションサービスとして7月より販売すると発表した。
同システムは現場作業者が機器・設備に貼り付けたマーカーをカメラで読み込むと、AR技術による作業ナビゲーションがHMD上に表示される仕組み。作業者が目線を変えずに必要な情報を確認しながら、両手で作業を行えるので、現場作業の効率・安全性の向上につながる。
カメラは着脱式で、小型、かつ無線通信機能を有しているため、これまで死角となりやすかった機器や配管の裏側・隙間を撮影しやすくなる。ヘルメットには約2~8時間の連続動作が可能なバッテリーを装着しており、長時間の作業にも対応できる。
同社は作業者がこのシステムを活用することで、監督者が遠隔地にいる場合でも的確な指示を行うことができ、これまで熟練者を現場に派遣するしかなかった特殊な作業でも、遠隔地からの指示で対応することが可能になるとしている。
なお、このハンズフリー型作業支援システムは2月25日~27日に東京ビッグサイトで開催される「第5回[国際]スマートグリッド EXPO」の日立グループブースで展示される。