NECは2月23日、2016年1月から本格的にスタートするマイナンバー制度に向け、コンサルティングからシステム構築・運用管理・データ利活用支援・従業員教育までをトータルに支援するソリューション「企業向けマイナンバーソリューション」を体系化し、同日より提供開始すると発表した。
本ソリューションでは、NECのクラウド基盤やサイバーセキュリティ、SDNなどの技術・ノウハウを活用し、制度への基本的な対応だけでなく、情報漏えいや標的型攻撃への対策、個人番号カードを利用した新しいビジネス創出を行う際のセキュリティ強化・サービス向上などの支援も行う。
制度対応ソリューションでは、コンサルティングサービス、マイナンバー制度対応業務システム、BPOサービス、セキュリィティ対策サービス、教育サービス、付加ソリューションとしては、セキュリィティ対策サービス、個人番号ソリューションの提供を行う。
教育サービスでは、制度対応や情報セキュリティに関する社員研修を、集合研修とeラーニングの2つの形態で提供する。
マイナンバー制度対応業務システムでは、オンプレミス向けには、ERPソリューション「EXPLANNER」を提供。クラウド型では、クラウドサービス「N-town」において、ワークフロー、給与管理、eラーニング、ファイル暗号化などを月額課金型で提供する。
顧客自身がマイナンバー制度の収集・管理ができないユーザー向けには、BPOシステムとして、収集代行サービスと、マイナンバー保管サービスを提供する。
NEC 主席政策主幹 兼 番号事業推進室長 戸田文雄氏は同社ソリューションの特徴を「安全確実に行うためトータルソリューションで、その先の新しいビジネスも考えている」と説明。
同氏は、まだ法整備が進んでいない面もあり、現行の法制度のもとでは市場規模は、今後3年間で3,000億円程度だと説明したのち、NECとしてはこのうち700億円を獲得したいという意向を示した。
ただ、マイナンバーを活用した新たなビジネスの広がりもあり、例として、銀行ATMによる口座開設、入場ゲート、クレジット決済端末などを挙げた。