米ジュニパーネットワークスは2月18日(現地時間)、キャリア・イーサネット製品を拡充するユニバーサル・アクセス・ルータの新製品「ACX500」「ACX5000」の2機種および、ネットワーク管理ソフトウェアである「Junos Space Network Management Platform」の機能拡張を発表した。ルータ新製品の提供開始時期は、いずれも2015年第2四半期。

今回発表の新製品により、サービスプロバイダはより優れた費用対効果で追加容量に対応でき、サービス・オーケストレーションおよびプロビジョニングの加速化が可能になるという。

ACX500は、高度なLTEネットワークに起因する容量の課題を緩和するために専用設計。同社によると業界初となる統合型GPS受信機の搭載により、セル信号の切り替えの正確性を向上した。これにより、通話中の途切れの減少、緊急通報などの位置情報サービスの改善、移動中の消費者向けの動画ストリーミング品質の向上を実現したという。拡張およびカスタマイズ可能なサービス・オプションに加え、ファンレスで堅牢な設計を採用し、屋内外での使用が可能としている。

ACX5000は、10GEのメトロ・イーサネット・ディストリビューションおよびアグリゲーションと40GEインタフェースを備える、テラビット規模のキャリア・イーサネット・ルータ。ネットワーク構造に仮想化機能を直接組み込み可能であり、スモールセルやマクロセル、家庭用/商用のブロードバンド・ネットワークなどの多様なネットワークを統合するという。また、ソフトウェアベースでポートのアップグレードが可能という特長を持つ。さらに、ネットワーク分析やセキュリティサービス、ユーザー固有の仮想化ネットワーク機能などのサービスを迅速に提供する、KVM(Kernel Virtual Machine)と互換性のあるネットワーク機能の仮想化をサポートする。

Junos Space Network Managementの拡張機能である「Connectivity Services Director」および「Cross Provisioning Platform」は、IPおよびイーサネット・サービス向けのマルチベンダ・ネットワーク全体におよぶキャリア・イーサネット・サービスのプロビジョニングを自動化。マルチベンダ・キャリア・ネットワーク上でのイーサネット・サービスの統合ネットワーク管理を実現し、導入に要する時間の短縮と総運営コストの削減を可能にするという。