"社内恋愛"という言葉はよく聞くことだろう。毎日同じ場所で仕事をするのだから恋が芽生えてもおかしくないし、それは海の向こうのアメリカも同じ。バレンタインデーに合わせて、オンライン就職情報サイトの米Career Builderが行った社内恋愛に関する調査を紹介しよう。
この調査は2014年11月~12月にかけて、フルタイムで勤務する3000人以上の男女を対象にしたもの。
デートに誘うキッカケは「ハッピーアワー」
米国でも仕事中に特定の人が気になるというのはよくあることのようだ。同じ会社に勤務する人とデートしたことがある人は37%で、約3人に1人が経験していた。
既婚者のうち職場結婚の割合は30%で、こちらもおおよそ3人に1人がオフィスで出会っていたという結果になった。比較できる日本のデータがないのは残念だが、この数字に納得という人も多いのではないだろうか。
たとえ気になる人がいたとしても、どちらかがデートに誘わなければ始まらない。キッカケを聞いてみたところ、「会社のハッピーアワー」が最も多く、12%がこれを挙げている。その他は「仕事で職場に夜遅くまで残っていた」と「ランチを一緒にとった」で11%、「会社の外でたまたま会った」の10%が続く。
だが、既に心は決まっていたのかもしれない。10人に1人(9%)が「職場で最初に見た時から気になっていた」と明かしている。
一方で、職場で気になる人であっても「付き合いの対象外」となってしまうこともあるようだ。
理由としては「(その人が)常時働いているわけではない」(39%)、「同じ職場で他の人とデートした(あるいは現在付き合っている)」(25%)、「仕事上の旅行(出張)が多い」(21%)、「夜の勤務がある」(8%)、「自分より所得が低い」(6%)、「週末も勤務がある」(同)などが多く挙がったという。
これらの理由は、女性と男性で結果に違いが見られるようで、トップに挙がった「常時働いているわけではない」については、女性がこのような人を相手に選ぶ可能性が低い(女性は52%、男性は28%が対象外)という結果になった。これは肌感覚で何となくうなずける結果ではないだろうか。
さて、恋愛関係になった後はどうなったのか。
多くは付き合っていることを社内で秘密にしているが、デート中に同僚や上司に出くわしてしまったことがあるという人は4人に1人にのぼった。本人たちが気付かずに見られていた可能性を考えると、比率はもっと上がりそうだ。
冒頭に社内恋愛の30%が結婚に至ったと書いたが、つまり残りの70%はオフィス恋愛が成就しなかったということになる。社内恋愛が原因で仕事を辞めたという人は5%いたそうだ。
CareerBuilderではこのほか、リスクについても触れている。自分より立場が上の人が相手だったという人は25%、相手が既婚者だったという人は19%いたそうだ。