日本テラデータは2月3日メディア懇親会を開催。「Teradata Unified Data Architecture」に関する最新製品情報を説明し、同社がHadoopの分野を強化している点を強調した。
同社 マーケティング統括部 プロダクト・マーケティング担当マネージャー 山本泰史氏は、データ分析の現状と課題について、「これまでは構造化データ分析が主流であったが、最近は構造が多様なログなどの情報が出てきており、多構造/低密度のデータが増えている。これらをすべてリレーショナルデータに入れて分析するには限界がある。また、これまでのリレーショナルデータと多構造データを併せて分析したいとニーズが出てきている。それを解決するのがデータ分析基盤である「Unified Data Architecture」だ。我々はこの「Unified Data Architecture」の考えに基づいて、製品戦略を進めている」と説明した。
同社の「Unified Data Architecture」においては、非構造データ向けのHadoopが重要な要素になっているが、同社 代表取締役社長 吉川幸彦氏はHadoopについて、「Hadoopという点では、テラデータはフォーカスするのが遅れていたので、従来のTradataとHadoopを同等に使える環境に整えていくのが今のテラデータの考えだ」と強化していく姿勢を表明。
山本氏は具体的に、「HadoopはUnified Data Architectureのおいて重要な要素だが、テラデータはHortonworks社と提携し、関連企業4社を買収した。また、Cloudera、MapRとも提携している」と、最近の動きを説明。その成果として、買収したRevelytiXの製品を「Teradata Loom」として提供を開始しているとした。
山本氏は、「Hadoopを活用している企業では、あらゆるデータがHadoopに接続され、どんなデータがあり、どこから来のかがわかりずらくなっている、それを解決するのがTeradataLoomだ」と述べた。
吉川社長が説明した「TradataとHadoopを同等に使える環境」に向けては、「QueryGrid」という技術を提供する。「QueryGrid」は、Hadoopなどの各種データソースにTeradata経由でアクセスする技術。この技術を利用すれば、SQLの知識があればエンドユーザーでも利用でき、アクセスする先はTeradataのみで複数のシステムへのアクセス不要だというメリットがあるという。今後は、この技術が同社の分析ツールに搭載されていくという。
吉川社長は、「最近はビッグデータが注目されているが、弊社のCEOはフェールファーストをうたっている。これは、ビッグデータ解析はすぐに成功するわけではなく、PDCAサイクルを早く回すことが大切で、何がうまくいかにないのかを早く見つめ出すことが重要だということだ。データの活用においては、分析するまでの環境整備に時間がかかり、いまはとりあえずデータを貯めておこうという企業もあるが、テラデータはより安心して分析できる環境を提供していきたい」と述べた。