三菱電機は2月4日、欧州などのAC400V系電源のインバーターシステムでIGBTなどのパワー半導体を駆動するHVICの新製品として、1200Vの高耐圧を実現し、不飽和電圧(デサット)検出機能を搭載した「M81748FP」を発表した。
同製品は、1200V高耐圧のPチャネルMOSFETの搭載により、ハイ/ローサイド側の双方にデサット検出機能を内蔵し、パワー半導体の熱破壊を防止する。具体的には、ハイサイド側のパワー半導体の短絡・地絡を直接検知し、ローサイド側へ信号を伝達し、システムを遮断する。さらに、シャント抵抗方式による短絡保護に比べて150Aクラス以上の定格に適し、パワー半導体の電力損失低減に貢献する。
また、1200V耐圧分割RESURF構造により、リーク電流を10μA以下に抑制しているのに加え、チップ表面に新たにPolyRFPを採用し、安定した高耐圧特性を実現している。この他、スイッチング時のラッチアップ誤動作を抑制する埋め込み層の採用で高ノイズ耐性を実現し、システムの信頼性向上に寄与するとしている。
なお、サンプル価格は260円(税抜き)。3月31日より発売する。