Facebook広告を自社のウェブサイトやブログに訪れた人にむけて出稿するための設定方法や活用の仕方を紹介します。
こんにちは、SMMLab ゲストライターの柴です。
Facebookの月間アクティブユーザー数は今や、大手新聞4紙の販売部数の合計を超え、「広告メディア」としての価値が高まっており、Facebook広告は、もはやFacebookのネットワーク内に留まらず、ウェブサイトのトラフィックにも大きな影響力を持ちつつあります。
※参考記事:
Facebookは、すでに「マスメディア」である 第1回 高まる広告メディアとしての価値
たとえば、「過去、自社のウェブサイトに訪れた人にアプローチしたい」「サイト上で購入や問合せまで至らなかった人を呼び戻したい」そういったことも、Facebook広告のカスタムオーディエンスを使えば簡単に実現できます。
今回はそのウェブサイトトラフィックのカスタムオーディエンスについて、「何ができるのか」「どうやって使うのか」「重要なことは何か」を解説していきます。
除外も可能!ウェブサイトトラフィックのカスタムオーディエンス
ウェブサイトトラフィックのカスタムオーディエンスとは、自社のウェブサイトを訪問したユーザーの行動を追跡して、Facebook広告に利用することができる機能です。
具体的には、ウェブサイト訪問者にFacebook内で広告を見せるリターゲティングが可能です。また、逆にFacebook広告を配信する対象から除外することもできます。
自社の商品やサービスに興味がある見込み客に絞ってアプローチできるので、費用対効果が向上することがメリットと言えるでしょう。
Facebook公式の事例でも、その効果の高さが紹介されており、
「ウェブサイトカスタムオーディエンスによりクリックスルーレートが2倍に」 (引用元:Facebook for business『Sierra Trading Post』)
「ウェブサイトのカスタムオーディエンスを利用したリターゲティングで、CPAを47%削減」 (引用元:Facebook for business『Diamond Candles』)
といった実績が出ています。実際筆者が運用しているアカウントでも、通常の項目でターゲットを絞り込むよりもCPA(獲得単価)は総じて低く、効果を実感することが多いのです。
ウェブサイトトラフィックのカスタムオーディエンスの設定方法
では、どのようにして設定・広告作成していけばよいか、を3つのステップに分けて解説してきましょう。
ステップ1 サイトにトラッキング用のコードを設置する
「広告マネージャ」を開き、左メニューの「オーディエンス」をクリックします。
「オーディエンスの作成」ボタンをクリックし、「カスタムオーディエンス」を選択します。
「ウェブサイトトラフィック」をクリックします。カスタムオーディエンスの説明と利用規約の案内が表示されたら、内容を確認し同意します。
表示されたカスタムオーディエンスピクセルをコピーし、トラッキングしたいページの
ととの間に貼り付けてください。コードの設置は以上で完了です。きちんとコードが設置されたかを確認したいときはFacebook Pixel Helperがおすすめです。chromeでダウンロードすると、開いたページにピクセルが埋め込まれているかどうかが、一目で確認できるようになります。
#### ステップ2 サイトに訪問したFacebookユーザーのリスト(オーディエンス)を作成する
ステップ1同様、「広告マネージャ」を開いて「ウェブサイトトラフィック」をクリックするところまで進みまましょう。
「オーディエンスを作成」のボックスが開いたら、「ウェブサイトトラフィック」の項目からオーディエンスの範囲を選択していきます。
上のキャプチャのように「ウェブサイトにアクセスするすべての人」という項目で、ウェブサイトに訪問した人全員を指定することもできます。また、下のキャプチャのように「特定のウェブページにアクセスする人」を選べばURLの文字列を指定して経由ページを絞り込むことも可能です。
かなり細かい設定ができますので、抽出したいオーディエンスを事前に明確にしておき、条件をうまく使って調整する必要があります。
次に、「過去」の項目でオーディエンスを収集する期間を決めます。最長180日まで設定することができ、この期間を過ぎるとユーザーはオーディエンスから削除されます。
最後に「オーディエンス名」と、必要に応じて説明を記入して「オーディエンスを作成」をクリックします。
OK」を押して完了です。どのくらいの期間でオーディエンスが溜まり「使用可能」になるかは、サイトへの訪問者数とFacebookユーザーの割合によります。場合によっては、オーディエンスの収集開始から日数がかかることもあるでしょう。
ステップ3 広告にオーディエンスを設定する
「広告作成画面」を開いて広告の目的を選び、広告を作成していきましょう。
「広告でリーチするオーディエンス」のブロックにある「カスタムオーディエンス」の空欄にカーソルをあわせると「次を含める」といった項目が表示されます。
「▼」のプルダウンから、特定の人に絞って広告を出稿したいのであれば「次を含める」、逆に排除したいのであれば「次を除外する」を選びます。
予め作成しておいたオーディエンスを選択します。引き続き、このオーディエンスをさらにFacebook広告の条件で絞り込んでいくことも可能です。
「広告でリーチするオーディエンス」の設定が済んだら、そのまま広告を完成させていきましょう。
うまく活用して広告の費用対効果を上げよう
ウェブサイトトラフィックのカスタムオーディエンスは、ステップ2でご紹介したようにURLや期間などかなり細かい設定をすることができます。もちろん「自社のウェブサイトに訪れた人全員」といった使い方のみでも構いませんが、細かくセグメントしていくことでさらなる効果アップが期待できるのです。
例えば以下のような活用方法が考えられます。
- 「カートまで来て何も買わなかった」「問合せフォームで離脱した」などコンバージョンの一歩手前のユーザーにのみ広告を配信する
- 閲覧した商品サービスのカテゴリー別に、広告のクリエイティブをあわせて広告を配信する
- ebookをダウンロードしたユーザーだけに、セミナー告知の広告を配信する
- 申し込みを完了したユーザーを広告配信対象から除外する
いかがでしょうか。そして重要なのは、作成したオーディエンスにあった広告クリエイティブを用意することです。様々なセグメントとクリエイティブを試し、効果検証を重ねることで費用対効果を上げていきましょう。
ライター紹介
柴 佳織(Kaori Shiba)
企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。
本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。
関連記事
Facebook広告初心者向け!獲得単価をぐっと下げるFacebook広告4つのチェックポイント
【最新情報追加:20131024】カスタムオーディエンスをフル活用するための10のアイディア!成功するFacebookページ運用のために知っておきたい関連知識