電子書籍作成・販売支援サービスを行うメディバンは、ユーザーが描いたマンガ作品を販売手数料なしで電子書籍化し、売上の全額を作者に還元するサービス「メディバン パブリッシング」を開始したことを発表した。
「メディバン パブリッシング」は、無料イラストマンガ制作ソフト「クラウドアルパカ」や、Android向けアプリ「マンガネーム」などを展開しているメディバンが開始した電子書籍サービス。各サービスを通じて、いつでも、誰でも、簡単にマンガが描ける時代を目指す「マンガ制作革命」に挑戦している同社が、さらに、簡単に「売れる」ことを目指す「マンガ流通革命」にも挑戦する意味で実施している取り組みだという。
また、ユーザーは、描いたマンガ作品を同サービスへ投稿し、申請を一度行うことで全行程が完了。すると、同社の「メディバン」のみならず、「Amazon Kindle ストア」、「iBooks ストア」、「Google Play ブックス」、「楽天 Kobo」といった、電子書籍ストア利用率の約85%をカバーする"四大ストア"への面倒な手続き全てを代行し、無料で取り次ぎが行われる。これにより、一般的な電子書籍ストアのような「ファイルの作成や作品ファイルの最適化、免税手続きの申請」といった煩わしい手続きなしで、「メディバン+4大ストア」の計5つの電子書籍ストアにて同時に販売することが可能となる。
さらに、一般的に電子書籍ストアで作品を販売する場合、売り上げのうち販売手数料などが引かれた35%~70%がロイヤリティとして作者に支払われるのが一般的だが、「メディバン」内での売り上げは、その100%(全額)が作者に還元されるという。これは、電子書籍サイト業界で初の試みとのことだ(ただし振込手数料はユーザー負担。ほかの4大ストアの販売手数料は差し引かれる)。