ストラタシスは1月29日、消費財大手ユニリーバのイタリア支社がストラタシスの3Dプリンタを活用することで、プロトタイプ部品作成にかかるリードタイムを40%削減したと発表した。

ユニリーバはPolyjet方式の「Objet 500 Connex」を使用して、ハウスケアおよびランドリー製品部門で射出成形モールドツールを作成し、ボトルキャップなど約50種類のプロトタイプ部品を作成している。

3Dプリンタの導入前は、従来型の機械加工プロセスを使用してプロトタイプ部品を受け取るまで、数週間待つ必要があり、リードタイムが長くなるだけでなく、設計変更が必要な場合のコストもかさんでいた。しかし、導入後は数時間でモールドに設計変更を適用できるだけでなく、プロトタイプ部品をポリプロピレンなどの最終製品用の素材で作成することができ、工程全体を以前より40%短縮することに成功したという。

3Dプリンタで作成された射出成形金型

このほか、ユニリーバではFDM方式の「Fortus 360mc」でもABS-M30製品グレードプラスチックを使用して、熱形成モールドプロトタイプを作成。以前は熱形成の作業をアウトソーシングしていたが、3Dプリンタを利用して内製化することによりコンセプト設計段階でリードタイムを約35%短縮することに成功。ユニリーバは「この技術により、当社の製造プロセス全体が強化され、デザインをすばやく評価して、大量生産に向けて大きな投資を決定する前に、適切でない部分を排除することができるようになりました」とコメントしている