ボンサイラボは29日、ドイツ・ニュルンベルクで開催中のトイフェア「Spielwaren messe」にて、安全面に配慮し玩具市場にフォーカスした3Dプリンタ「BS TOY(ビーエス・トイ)」を発表した。販売開始は2015年末を予定。
"ジャパン・クオリティ"で安全面に配慮した3Dプリンタ「BS TOY」。ドイツ・ニュルンベルクで開催中のトイフェア「Spielwaren messe」では、アーティスト・高木綾子氏が手がけるキャラクター「UAMOU」を出力するデモを実施している。 (c)UAMOU2015 |
「BS TOY」は、筐体サイズが20cmのキューブ型、重さ約2kgという小型で安全面に配慮したデザインの小型3Dプリンタ。コンパクトな筐体ながらも、13cm(幅)×12.5cm(奥行)×10cm(高さ)という造形サイズを実現している。
また、熱融解方式の3Dプリンタはフィラメント材料を200℃前後で融解させるのが一般的だが、同社のパートナー企業である米Polymakrが「BS TOY」向けに開発した、通常の半分以下の80℃という低温で造形できる新素材フィラメント「LT80」(Low Temperature)を使用することで、安全かつ仕上がりが軟らかで強度も高く、生物分解性で環境にも配慮され、米国FDA認可の原材料により子どもにも安全の造形物を作成することが可能となっている。ちなみに同社は、130℃で造形ができる「LT130」も参考出品しており、今後の商品化に向けて改良していくとしている。なお、現段階では無色のみだが、発売時にはカラーバリエーションも用意するとのことだ。
このほかの「BS TOY」の仕様として、ノズル径が0.4mm標準(0.2mm~0.5mmの全4種類)、積層ピッチ0.1mm推奨。主要部品はすべて日本製を使用し、機械精度にもこだわった"ジャパン・クオリティ"だとしている。ちなみに「BS TOY」は「LT80」のほかに、通常のフィラメントも使用できる。
なお、1月30日まで東京都・有明の東京ビッグサイトで開催中の「3D Printing 2015」会場内にある3Dプリンター振興協議会ブース内において、「TL80」ならびに「TL130」のデモを実施している。