シュナイダー、2015年はプロダクトからソリューションビジネスへ転換

シュナイダーエレクトリックは1月27日、都内で2015年の事業戦略説明会を開催した。

代表取締役社長 安村義彦氏は、冒頭「市場では、新興国の発展による経済的、政治的リバランシング、産業化、都市化、デジタイゼーションが起こっている。シュナイダーエレクトリックは、エネルギーの効率化を上げ、クリーンなエネルギーに転換するのがコンセプトだ。これまでは商品を提供するだけであったが、今後はITとソリューションを融合することで、新しい使い方を提案していく」と述べた。

そして安村社長は、同社の2015年の事業戦略として、「既存ビジネスの強化」、「One Schneider」、「新規ビジネスの戦略的立ち上げ」の3つを挙げた。

「既存ビジネスの強化」では、プロダクトからソリューションビジネスへの転換を図り、既存の顧客向けサービス(フィールドサービス)事業部の立ち上げを行うという。

ソリューションでは、マーケットシェアの高いUPSのAPCブランドや、タッチパネル・パネルコンピュータのPro-faceを軸に、新たなソリューションを提供していくという。

フィールドサービスの分野では、定期点検、消耗品交換、緊急時作動確認などの予防保守、各種ツールによる予知診断、24時間365日のホットラインや緊急現地対応などの障害修理のほか、延長保守契約、オンサイト保守サービス契約、リモート監視サービスなどを提供するという。

「One Schneider」では、これまで事業部ごとに独立していた製品を窓口を1本化してトータルソリューションとして提供していくという。

同社ではこれまで事業部を越えた製品の提案がしにくかったが、今後はプラント、街、工場、データセンター、ビルのそれぞれの分野に担当者を置き、窓口を1本化して顧客ニーズに応えていく。そのため、営業のフォーメーションだけでなく、人事、評価制度も変更したという。

データセンター分野では、電力の見える化、評価、空調機器の効率化、電源変換設備の効率化、セキュリティ向上、環境、BCP対応などの提案を行っていく。

「新規ビジネスの戦略的立ち上げ」では、グローバルで展開している多様なビジネスを日本でも展開していくとした。 その1つがデマンドレスポンス事業で、現在認証実験中で、電力会社を越える結果を得ているという。

安村社長は「電力の自由化には大きなチャンスがあり、その準備を進めている」と述べた。