Microchip Technologyは1月23日、3Dジェスチャ検出に機能を絞り込み、簡単にコンシューマおよび組み込み機器の設計に3Dジェスチャ認識機能を追加することができるコントローラ「MGC3030」を発表した。

同製品は、無償で提供されているAUREAグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を利用すると、簡単に各種の設定を行うことができる。さらに、汎用ポート(Gesture Port)を利用すると、ホストMCUを使わずにジェスチャ検出機能を実装することが可能な他、同製品の32ビットDSPはリアルタイムでジェスチャ認識を高速処理し、外付けカメラもホストコントローラも使わずに自然な機器操作を実現できる。

また、設計プロセスをより簡単にして市場投入までの期間を短縮するため、同製品では「GestIC」ファミリ開発ツールを最大限活用する。例えば、Colibri Gesture Suiteは、「MGC3030」が内蔵する使いやすいジェスチャ機能ソフトウェアライブラリで、人間の手の自然な動きを認識し、機器を直感的かつ快適に操作できる。例えば、機器に触れずにフリックやエアホイールといったジェスチャ、近接検出などでオーディオトラックの変更、ボリュームの調整、バックライトの点灯など、多くの操作を実行できる。このような全てのジェスチャをオンチップで処理できるため、少ない開発労力で魅力的なユーザーインタフェースを実装できる。

この他、「GestIC」テクノロジによるプログラマブルな近接検出による自動復帰機能は約100uWの消費電力で動作できるため、消費電力が厳しく制限されるアプリケーションでもジェスチャセンシングを常時有効にできる。また、ユーザーの操作が検出されたらシステムをフルセンシングモードに切り換え、ユーザーがセンシング範囲から離れたら、低消費電力モードに戻すことで消費電力を大きく低減できる。これらの特徴と機能により、低コスト、低労力でジェスチャ検出機能を大量生産製品に組み込むことができるとしている。なお、パッケージは28ピンSSOP。

3Dジェスチャコントローラ「MGC3030」

「MGC3030」のブロック図