NTTデータは1月22日、個人および企業・団体における社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)への対応を支援するため、2015年2月より番号収集の代行機能の提供に向けた実証実験を開始すると発表した。

マイナンバー制度の下では、金融機関や一般企業に、顧客や従業員から個人番号(マイナンバー)の収集が義務付けられ、マイナンバーの取り扱いにおいては、厳重なセキュリティと厳格なアクセス管理が求められる。

同社はこうした番号収集のプロセスを効率化するため、複数のチャネルによる番号収集代行サービスの提供を検討している。特に、郵送や窓口での収集に加え、スマートフォンなどを利用した収集チャネルを提供することで、安全かつ簡便な番号収集の実現を図る。

同社が実証実験後に提供を予定しているサービスでは、個人からマイナンバーを収集する際、同社の電子的な番号収集技術を通じ、通知カードやその他本人確認書類を突き合わせる。

番号収集業務の流れ

これにより、マイナンバーを提供する個人にとって時間や場所の制約を受けずにマイナンバーを効率的に提供できるようにするとともに、マイナンバーを収集する企業などにとって本人確認やマイナンバー管理の業務負荷、およびこれに関連するコストを軽減することを狙っている。

同サービスでは、顧客である金融機関や企業の要望に応じたオプションとして、番号法に従った適切な環境下でのマイナンバー保管、法定調書などの提出の代行サービスも検討されている。

実証実験では、仮想マイナンバーに見立てた同社の社員番号を用いる。デモシステムを実際に稼働させたうえ、IC運転免許証および社員番号が記載された健康保険証をスマートフォンで読み取り、電子的な情報収集や登録が正常に完了できるかを検証する。

あわせて、検討しているサービスのフローやユーザーインタフェースについて、実証実験に参加した社員からヒアリングを行い、マイナンバーを提供する人にとっての使いやすさの向上に役立てる。

実証実験の概要