ルネサス エレクトロニクスは1月22日、煙、ガス、人感、振動など、防災・防犯検知器向けに、CPUを動作させずに検知処理を行うスマートなスヌーズモードを搭載することにより、システム全体の待機時の低消費電力化を実現するマイコン「RL78/I1D」グループを発表した。
同製品は、スマートなスヌーズモードにより、検知器システム全体の待機時消費電力約3割を削減できる他、1MHz動作時に124μAと業界トップクラスの低消費電流を実現している。さらに、微小なセンサ信号の検知に必要な周辺アナログ機能を内蔵することにより、検知器の省電力化、コスト削減および小型化に貢献する。
また、検知器の待機時にはスマートなスヌーズモードにより、CPUを動作させずに、DTC(データトランスファコントローラ)、ELC(イベントリンクコントローラ)、DOC(データオペレーションサーキット)、およびロングインターバルタイマの周辺機能だけで検知処理を完結することができ、CPU起動時間の最小化を実現する。そして、CPU動作時には低電力動作モードでの動作電流が他社同等品と比べ極めて小さく、さらにサスペンド状態からの高速復帰により、システムの総合消費電力の最小化に大きく貢献するという。この他、システムのコスト削減および小型化の取り組みとして、汎用オペアンプや12ビットA/Dコンバータ(ADC)、コンパレータを内蔵し、微小なセンサ信号の検知に必要な周辺アナログ機能を1チップで実現している。
なお、同グループは20~48ピンのパッケージ、8/16/32KBのフラッシュメモリを内蔵する13品種がラインナップされており、今年中に月産40万個体制で量産を開始する予定。