STMicroelectronicsは1月21日、1チップに信号調整および保護機能を集積したUltraHD対応のHDMI用デバイス「HDMI2C1-14HD/14HDS/14HD/6C1」4品種を発表した。
同シリーズは、すべてのDDC(Display Data Channel)ラインにアクティブプルアップ回路を搭載しているため、UltraHD信号の整合性を維持しながら、HDMIケーブルの品質による影響を最小限に抑える。さらに、内蔵するESD保護回路の信号帯域幅が10GHzに増加されており、高速のUltraHD信号をひずませることなく通過させる。また、10Vの低クランプ電圧と30nsの高速な応答時間が、微細加工プロセスで製造され、かつESDの影響を受けやすい最新のHDMI用ASICを、過渡現象による破壊から保護する。
さらに、同シリーズを採用することにより、ディスクリートの保護デバイスが不要になるため、基板スペースを約80%削減することができる。加えて、製品開発期間が短縮されるため、UltraHD対応セットトップボックスやBlu-rayプレーヤといった急速に進化するコンシューマ機器の開発にも対応する。そして、ピン配置は、安価な単層または2層の基板向けに最適化されている。
この他、短絡および加熱保護機能内蔵の5V低ドロップアウト(LDO)レギュレータや、HDMI DDC、CEC(Consumer Electronic Control)、ホットプラグ検出(HPD)ライン向けのバックドライブ保護付きレベルシフタも搭載されている。また、同シリーズの4品種のうち、「HDMI2C1-6C1」は、外付けのESD保護デバイスまたはHDMIデータライン用のコモンモードフィルタ「ECMF」シリーズを併用することで、さまざまな設計要件に対応できるという。
なお、パッケージはQFN-36LまたはμQFN-18L。価格は100個購入時で「DMI2C1-14HDS」が0.63ドル、「HDMI2C1-6C1」が0.50ドル。