Ambiq Microは1月20日、4個の32ビットARM Cortex-M4Fを搭載したマイコン「Apollo」ファミリを発表した。

同ファミリは、競合するマイコンに比べ消費電力を1/5~1/10に低減しており、ウェアラブルエレクトロニクスや他のバッテリ駆動用途において、バッテリ寿命の延長に寄与する。これは独自のSPOT(Subthreshold Power Optimized Technology)プラットフォームを使用して実現されたものであるという。

また、アクティブモードとスリープモードの両方で電力が最適化されている。さらに、フラッシュから命令を実行するときの消費電流は30μA/MHz、スリープモードでの平均電流は最小100nAで、低い消費電力にもかかわらず性能を低下させない。そして、ARM Cortex-M4Fコアには、高精度の浮動小数点ユニットが搭載されており、センサやオーディオ、自動化ソースの使用の拡大につれてアルゴリズム処理の要件が拡大し続けている、IoTの世界において要求される計算能力を提供する。

この他、最大24MHzのクロック速度で動作し、最大512KBのフラッシュと64KBのRAMを利用できるため、アプリケーションコードだけでなく、ラジオやセンサのオーバーヘッドにも対応できる。加えて、センサ、ラジオ、その他のペリフェラルや光ホストプロセッサとの通信はI2C/SPIポートおよびUARTにより実装される。また、オンチップリソースには10ビット、13チャネル、1MS/sのA/Dコンバータ(ADC)と、±2℃の精度を持つ温度センサが含まれている。

なお、パッケージは50GPIOを持つ4.5mm×4.5mmサイズの64ピンBGAと、27GPIOを持つ2.4mm×2.77mmサイズの42ピンCSP。価格は1万個以上発注時で1.50ドルから。現在、一部顧客向けにサンプル出荷中。量産開始予定は今年春を予定している。

4個の32ビットARM Cortex-M4Fを搭載したマイコン「Apollo」ファミリ