今や誰もが必ず1本は持っていると言っても過言ではない文具「ボールペン」。日本では非常にポピュラーなこの筆記具、最初に発明されたのは実は海外だという。
しかし、水性インキ・ゲルインキの発明からはじまり、近年定着してきた低粘度油性や消せるボールペンの開発など、特にインクの発達において、日本は世界のボールペンの技術をけん引していることをご存じだろうか。そう、日本のボールペン、これがなかなかスゴいのである。
今回は、そんな日本のボールペンの中でも定番のタイプである「多色ボールペン」など多機能な製品について、おなじみ渋谷区表参道の「文房具カフェ」の店長、奥泉輝氏に選定してもらった。
自分流の組み合わせを楽しむ「多色ボールペン」
「多色ボールペン」は、搭載できるリフィルの種類がとても多いのが特徴。さらに、油性・水性・ゲルといったインクの種類を選べたり、15色から選択可能なものもある。奥泉店長は、「一本で複数の機能を持つ便利な多色ボールペンですが、最近は各社とも自分流に好きなリフィルを組み合わせてカスタマイズできるタイプをそろえてきていて、こちらも激戦区となっています」と市場のいまを話してくれた。
また、多色ボールペンの先駆けで、黒・赤・青のインクがあらかじめ1本にまとめられた「3色ボールペン」も定番だ。奥泉店長は、「多色ボールペンは自分でリフィルを選択できるため、例えば赤ではなくピンクを入れたり、黒の代わりにブルーブラックを選択したりと、自分ならではの色の組み合わせが楽しめます。そのほか、黒を2本入れて一方は宛名書き用に太字、他方は手帳用に細字、というような自分の使い方ならではの組み合わせも選ぶことができますよ」と、その利便性を語る。
ではさっそく、各社のラインナップから「多色ボールペン」製品をいくつかピックアップして紹介する。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
インク色やボール径のバリエーションが豊富なだけでなく、油性・ゲル・エマルジョン・シャープペンシルの4つの異なったリフィルから選べるのがプレフィールの特徴です。ボールペンだけでなく、シャープペンシルも一般的な0.5mmのほか0.3mmや0.7mmと、3種類の太さから選べるのもうれしいですね
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
カスタマイズ可能な多機能ボールペンはどちらかというと女性向けのデザインの軸が多いのですが、このアイプラスはシンプルでユニセックスなデザインになっているため、男性も使いやすいと思います。スリッチーズ、ビクーニャ、エナージェルという同社の人気ボールペンをリフィルとして採用しているのでボールペンとしての性能も申し分ありません。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
昔からコアなファンの多い、ハイテックCのカスマイズ多色ボールペンバージョンがこのコレト。ハイテックCの書き味はもちろん、ノック部分の色でペン先の色が判断できたり、リフィル交換が上部からできるなど、とても使いやすい構造となっています。DSなどの感圧式タッチパネル用のタッチペンユニット(スマホやタブレットには使用できません)や、消しゴムユニットが用意されているのはちょっと他にない特徴ですね。
デジタルにもお役立ち!タッチペン付きボールペン
スマホやタブレットを使うときに、あると便利なのがタッチペン(スタイラスペン)。手袋をする季節や、爪の長い女性の方には必須アイテムと言えるかもしれない。各社からタッチペン機能付きのボールペンが発売されているが、ここでは奥泉店長が「最近触ってみてちょっと感動したもの」を紹介していく。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
一般的なタッチペンはペン先をぐっと画面に押し当てて使いますが、このジェットストリームスタイラスは独自開発した「Agファイバーチップ」によって触れるようなタッチで反応します。実際に使ってみましたが、驚くほど滑らかな操作感でいいですね。もちろんボールペン部分は滑らかさに定評のあるジェットストリームですので、1本で紙にもデジタルデバイスにもどちらにも滑らかに書けてしまうというボールペンです。
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
フリクションボールの3色ボールペン、フリクションボール3の先端部分に、UNUS PRODUCT SERVICE(http://unus-product.com/)が独自開発した「E-TIP」を採用。「通常よく見られるようなペンの後ろの部分がタッチペンになっている形態でなく、先端部分がタッチペンになっているためスマホやタブレットをノートなどと一緒に広げて使う際など紙に書きながらでもスムーズに画面操作することができます」