アクセンチュアは1月13日、デジタル機器に関する調査「Engaging the Digital Consumer in the New Connected World(ネットワーク等で相互に接続された来るべき新たな社会でデジタル消費者と向き合うには)」を実施し、その結果を発表した。

調査は、2014年10月から11月にかけて実施したもの。日本、米国、中国、イタリアなど24カ国、2万4000人の消費者を対象にオンライン上で実施した。回答者の年齢は14歳から55歳超。

調査結果によると、83%の消費者がインターネットに接続する新たなデジタル機器の使用に、苦労した経験があることがわかった。

スマートウォッチなどのインターネット接続可能な端末の利用方法がわかりづらいとの回答が目立った

同社による新しい分野のデジタル機器の定義は、フィットネス用ウェアラブル端末やスマートウォッチ、スマートホーム用サーモスタット、車載エンターテイメントシステム、住宅用監視カメラおよびセキュリティシステム、ヘルスケア関連のウェアラブル端末など。

使用を"苦労"と感じる主な原因は「使用方法が複雑すぎる(21%)」や「設定がうまくいかない(19%)」、「広告通りに機能しない(19%)」などが挙げられた。

最新のハイテク端末に対する購入意欲は高い

新しい分野のデジタル機器への購入意欲は、今後12カ月が比較的控えめである一方、今後5年間が非常に堅調という結果となった。

例えば、今後12か月間にフィットネス用ウェアラブル端末を購入予定の消費者は12%にとどまるが、5年以内では40%が購入を計画している。

また、1年以内にスマートウォッチを購入予定の消費者が12%であるのに対し、5年以内では41%が購入を計画している。

1年以内にスマートウォッチの購入を検討しているのは12%に留まった

そのほか、今後5年間に購入予定と回答された端末としては、住宅用監視カメラおよびセキュリティシステムが41%、スマートサーモスタットが39%、車載エンターテイメントシステムが37%、家庭用3Dプリンターおよび眼鏡型ヘッドアップディスプレイが35%となった。

スマホやタブレット端末の購入意欲は低下

一方で、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップコンピュータ、高精細TV、デスクトップコンピュータなどの既存のデジタル製品の購入意欲は低下していることがわかった。

例えば、スマートフォンを購入予定と回答した消費者は54%で、これは前回の調査結果より4%低下している。タブレット端末の購入予定は38%で、こちらは6%低下した。高精細TVはの購入予定は36%で、8%低下した。

デジタルへの不信感

デジタル製品に関するセキュリティ面では、回答者の半数以上(54%)は、電子メールアドレス、携帯電話番号、購買履歴などのセキュリティ確保について不安に感じていることがわかった。

また、「インターネット上での個人情報のセキュリティ確保については全く信頼できないため、個人情報を提供することはない」と考える消費者の割合は、前回から3%増回し10%となった。

スマートフォン購入の際はブランドを重視

新たなスマートフォン買う際の選び方のポイントを聞いたところ、機種選定の理由として「このブランドが好きだから」と回答した消費者は49%、「既に同じブランドのデバイスを持っている」または「デバイスのデザイン、外観及び操作感」と回答が合わせて32%であった。ほかは、「好きなOSを搭載している」が27%、「バッテリーや画面の性能がよい」が20%となった。