日立マクセルは1月13日、小型高出力の角形リチウムイオン電池「ICP382230AQS」の量産開始、および厚さ0.4mmのシート状リチウムイオン電池「045050/042550」2タイプのサンプル出荷開始を発表した。
小型角形リチウムイオン電池は、高容量LCO-NCM系正極の採用と電解液やセパレータの改良により、高出力特性を実現するとともに、寿命特性、安全性、温度特性などの電池性能をより高めている。また、定格容量250mAh、サイズ3.8mm×22mm×30mmで、500mAの連続放電、1Aのパルス放電の高出力特性を実現している。さらに、30分でSOC 70%程度の急速充電に対応する他、保護回路付き標準パック「LP55A1」をラインアップしており、小ロット受注にも対応する。今後は、独自のシリコン系負極を用いた高容量技術を適用し、さらにエネルギー密度を高めていく予定としている。
一方、シート状ラミネート電池は、セル厚み0.4mmで薄型カード機器への埋め込み電源などに適した2次電池である。サイクル寿命は500回を確保しており、繰り返しの充放電後も安定した放電容量を実現している。加えて、独自のゲル化技術により、漏液を防ぎ、高い信頼性を確保したという。