パナソニック システムネットワークスは1月7日、映像セキュリティ関連製品として、9メガピクセルの全方位ネットワークカメラ2機種を発表した。

同製品は、屋外タイプの「WV-SFV481」と、屋内タイプの「WV-SFN480」の2機種がラインアップされている。12メガピクセルのイメージセンサを搭載し、撮影に使用されるタテ・ヨコの解像度が最大で約9メガピクセル(2992×2992画素)と、画素数が従来比で約3倍まで高められている。また、新開発のレンズにより、画像のにじみやずれなどを低減し、画質を格段に向上させている。加えて、従来のフルHDを大幅に超える高解像度の画像を、高速で連続処理する「4K Ultra HDエンジン(画像処理専用エンジン)」を搭載したことなどにより、4K(約8メガピクセル)を超える大量の画像データにおいて、画面のすみずみまで詳細に、かつ大きな画面の動きに対しても、鮮明でスムーズな画像配信を提供する。

これにより、例えば店舗や各種の施設などにおいて、従来よりも離れた場所からの撮影においても、より鮮明な画像をとらえることが可能になり、カメラの設置台数を増やすことなく、より広範囲をカバーできる。そして、比較的近い距離の被写体においては、被写体のより詳しい様子や変化を分析することが可能なのに加え、ABF(オートバックフォーカス)機能によって、温度変化によるフォーカスボケを自動的に補正する。これにより、温度変化の激しい環境下でもボケのない映像を実現する。

さらに、解像度が高くなったことから、より広い部屋や通路を1台でカバーできる。モニタリングにおいては、4画PTZ画面や4ストリームモードでは、4つに切り出されたそれぞれの画面について1280×960画素のHD画像を配信することができる。加えて、パノラマモードやダブルパノラマモードでは、魚眼モードにおける画面の向きやゆがみを補正し、1つまたは2つの画面により配信することができる。また、魚眼モードでは、画面全体の中で人や物の動きが見やすくなるなど、多彩な利用法に対応している。

そして、ネットワーク帯域やレコーダの記録容量などに応じて、最大2992×2992画素から最小320×320画素までの用途に合った解像度を選択することが可能な他、送信するデータ容量の上限を調整できるように、固定ビットレート、可変ビットレート、フレームレート指定、ベストエフォート配信、アドバンスド可変ビットレートなどのさまざまな配信モードを搭載している。

この他、全体のデータ量を低減しながら、人の通る場所など指定した領域だけを高解像度で配信することができる指定エリア画質可変機能(Variable Image Quality on Specified area:VIQS機能)も搭載しているため、8エリアまでの必要なポイントだけを高解像度とし、重要度の低いポイントでは解像度を下げて撮影することもでき、用途に応じた使い分けもできる。

なお、価格は屋外タイプの「WV-SFV481」が29万円(税抜き)、屋内タイプの「WV-SFN480」が23万円(税抜き)。2月より発売する。

9メガピクセルの全方位ネットワークカメラ。(左)屋外タイプの「WV-SFV481」、(右)屋内タイプの「WV-SFN480」