日立製作所は1月7日、2014年11月に公開した英国運輸省(DfT : Department for Transport)の都市間高速鉄道計画(IEP:Intercity Express Programme)向け車両の先行生産車両1編成を完成させ、笠戸事業所(山口県下松市)より出荷を開始した。

出荷された車両は、今年1月中旬に神戸港で大型船に積み替えられた後、英国を目指す予定。

出荷のため船積みされるClass 800車両

出荷した車両は今年3月に英国に到着した後、車両の復元作業を行うと同時に走行試験用の各種測定器などを搭載し、4月より乗務員の訓練を兼ねた走行試験を開始する予定。

走行試験は車両を納入する日立と、車両の納入先である特別目的会社Agility Trains、IEP路線の運行会社であるFirst Great Western、Inter City Railwaysと協力して実施される。

Class 800シリーズは、電化区間だけでなく、非電化区間でも走行することを前提とし、車両の床下にディーゼルエンジン付き発電機を装備している。また、ディーゼルエンジン付き発電機は取り外しが可能で、将来、電化区間が拡大された際の運用変更を円滑に行えるという。同社は2014年11月にClass 800車両を公開した。

Class 800車両

同社は英国ダーラム州ニュートン・エイクリフにおいて、日立レールヨーロッパの鉄道車両工場の建設を進めている。約8200万ポンドをかけて建設される同車両工場は、今年の夏ごろに完成し、2016年にClass 800シリーズの生産を開始する予定。