2015年の年頭にあたり、ダッソー・システムズの代表取締役社長 鍛治屋 清二氏は、以下の年頭所感を発表した。
皆様におかれましてはますますご清栄のことと お慶び申し上げます。昨年は格別のご愛顧を賜り、誠に有難く厚く御礼申し上げます。
皆様の温かいご支援により、昨年はダッソー・システムズにとって節目となる重要な年となりました。3Dエクスペリエンス・プラットフォームの最新バージョンが発表され、クラウド対応が一段と進みました。また、新ブランドとして3DEXCITE、BIOVIAが新たに加わり、3Dエクスペリエンス・プラットフォームの力が強化されました。あわせて、日本法人はおかげさまで設立20周年を迎えることができました。
2015年は、3Dエクスペリエンス・プラットフォームの日本市場への普及と定着に向けた試金石の年となります。プラットフォームのオープン化戦略を推進し、より多くのお客様に設計資産を活用できるようにします。また新ブランドが創出する価値を武器に、医療機器やハイテク、エネルギーといった新しい業界への展開も加速させます。
ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームは、スマート化、グローバル製造・生産、バイオサイエンスの融合など、製造業の皆様が直面されているビジネス課題にお応えするビジネス・エクスペリエンス・プラットフォームとして、常に進化しております。こうした進化とそれを支える技術革新、市場のトレンドについても、今後、お客様によりタイムリーにお届けしてまいります。
私どもの社会をとりまく状況は日々変化を続けております。その中で変わることなく、むしろ強まりつつある潮流が、製品と自然、社会との一層の調和です。たとえば、飛行機。燃料を一切使わず、太陽光だけを動力源とする飛行機が地球を回ることを想像できるでしょうか。スイス人飛行家のベルトラン・ピカールらが搭乗する「ソーラー・インパルス2」は、太陽光だけを動力源として、今年3月から7月までの5か月間、世界一周飛行を実施します。当社も3Dエクスペリエンス・プラットフォームの提供を通じて支援しています。こうした取り組みを実現させるには、航空力学の限界への挑戦、再生可能エネルギーの可能性の追求、豊かな未来の生活環境の実現、といったそれぞれのベクトル(方向性)を収斂させる、あるべき「エクスペリエンス」の共有が必要です。ソーラー・インパルス2の取り組みは、「飛行機」についての固定観念を大きく覆すだけでなく、製品設計や製造の在り方、自然や社会との関わり方にも大きな示唆を与えてくれるでしょう。
2015年は次の20年の新たな出発、そして飛躍の年となります。お客様、パートナー様をはじめとする皆様との良好な関係を継続し、社員一同、これまで以上に精進して事業に取り組む所存でございますので、これからも皆様からのご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。