昨今、タブレットの人気が高まっているが、PCでの作業がなくなることはないだろう。PCにおける生産性アップを考えるうえで見落としがちなのがマウスだ。もし、マウスの操作性に不満を抱えているなら、新たなマウスに変えてみるのも手だ。

MakeTechEasierが「マウス対決、光学式マウスで妥協すべきか(原題:Mouse Wars: Should You Settle for an Optical Mouse?)」という記事で、マウスの選び方を紹介している。マウスの反応が良くなり快適に操作できると、PCの使いやすさをあらためて実感できるはずだ。

マウスにはボール式、光学式、レーザー式とあるが、記事では光学式とレーザー式の2種類のマウスを比較している。さて、2つのマウスの違いは何だろうか?

光学式マウスは低電力の赤色LEDと光電子センサーにより平面上の動きを読み取る。マウスパッドなどマウスが置かれている表面に光を発し、その部分をセンサーがキャプチャし続けることで移動量を追跡するという仕組みだ。一方、レーザー式も仕組みはほぼ同じだが、大きな違いはその名のとおり、LED光を発するのではなくレーザーを用いる点にある。

では、どちらを選ぶべきなのか。記事では、それぞれの長所と短所を次のように説明している。

光学式マウス

LEDを利用する光学式の最大の長所は「価格」だ。主流は3000円から5000円程度だが、低価格なものなら1000円を切る。マウスを置く表面も制限が多いというわけではなく、多くの人が日々PCで行っている日常の作業を実行する分には十分と評価されている。

短所は、光沢があったり光を反射しやすかったりする表面では使いにくいケースがある点だ。また、正確さや緻密さはレーザー式と比べると多少劣るとのこと。なお、赤色LEDの代わりに青色LEDを利用するものも登場しており、この場合は光沢のある表面や布の上などこれまでの赤色LEDベースの光学式が苦手とされてきた表面でも動きを正しく読み取ることができるという。

レーザー式マウス

レーザー式の長所として、さまざまな表面でマウスを置いて利用できる点がトップに挙げられている。光沢のある表面やプラスチックなど、従来は難しかった表面上でも読み取ることができる。次に、精度がある。レーザー式の場合、精度を図る指標となる分解能は1600から8200dpi(Dots Per Inch)のものが多い。これは、マウス内のセンサーが1インチ動いたときに認識するドット数が1600から8200ということを意味する。ゲーム専用のレーザー式マウスになると12000dpiレベルも登場しており、DPIを数段階切り替え可能なものもある。

こうした特徴から、写真の編集などの細かな作業が必要な場合はレーザー式が適していると推奨されている。

もちろん短所もある。まずは価格。安くても2000円を切るレベルで、高いものになると1万円近くする。操作性の点では、ガラス表面上ではスムーズに動いてくれないこともあるという。

結論として、予算に余裕があるならレーザー式を選ぶことが薦められている。特に、写真の加工やゲームでPCを利用することが多いパワーユーザーならレーザー式がオススメとのことだ。予算重視なら光学式でもよい。

マウスにスポットが当たることは少ないが、技術改良は進んでおり、きっと低価格のマウスでもこんなに作業が快適になるのかと驚くことだろう。

とはいえ、最も重要なのは握りやすさだろう。どんなに高性能で最先端の技術が入った高価なマウスも、手との"相性"が悪ければ失敗と言える。形状、重さ、動かしやすさ、ボタンの位置や押しやすさ――スペックだけに惑わされず、実際に握ってみて自分の手に合うと感じるものを選ぶべきだろう。