KDDIは12月25日、航空機向け衛星通信サービス「インマルサットSB(スウィフトブロードバンド)」の提供開始を発表した。従来の約7倍となる上下最大432Kbpsを実現しており、これまで利用できなかった音声通話とデータ通信の同時利用も可能となった。

この衛星通信サービスは、インマルサット第4世代衛星を利用しており、これまでのインマルサットエアロ(Swift64)の最大64Kbpsから飛躍的に通信速度が向上した。また、インマルサット第4世代衛星は3基が展開されており、ほぼ全世界をカバーしているという。

同社はこれまでにも船舶向けの衛星通信サービス「KDDI Optima Marine」を提供しており、こちらも世界の多くの地域をカバーしている(16日に同サービスを活用した飛鳥IIのWi-Fiサービス提供も発表されている)。ほかに、5日に発表した衛星モバイルルーター「イリジウム GO!」の取り扱いなど、様々な状況下での衛星通信サービスを通して、携帯電話が繋がらない環境でも通信が利用できるようサポートを行うとしている。

使用契約料は1契約ごとに12万2900円(税別)となり、月額基本料は0円。音声通話は固定電話・携帯電話宛が1分480円、インマルサット衛星端末向けは1分688円。データ通信では、ISDN通信(64Kbps)が1分3197円、ベストエフォート型のスタンダードIPが1MBあたり1503円、帯域保証型のストリーミングIPが32Kbpsの保証で1分1373円、64Kbpsで1分2923円などとなっている。SMSの送受信は1通あたり173円(基本料と通信料はいずれも免税)だ。

料金表