日本HPは12月18日、「HP IceWall SSO」と「HP Vertica Analysis Platform(以下、HP Vertica)」を組み合わせたWeb利用分析ソリューションを積極的に販売していくと発表した。
「HP IceWall SSO」はシングルサイオンとアクセスコントロールを実現するソリューションで、企業での利用が多い。国内では40%シェアがあり、業界No.1だという。 「HP IceWall SSO」は、リバースプロキシ型で、通過するアプリやサービスのログを採取できるのが特徴だ。従来はイントラでの利用が多かったが、最近はSaaSや外出先からのモバイルユーザーにも利用が広がっているという。
ただ、ログの量が膨大であり、多いユーザーではその量は数百億行に上るという。また、朝の始業時などピークがあり、多い場合は毎秒1万行のデータが発生していたという。
今回Web利用分析ソリューションは、このログデータをリアルタイム分析DBソフト「HP Vertica」に格納し、Tableauなどのツールを利用して分析しようというもの。そのため今回同社は、「HP IceWall SSO」のログを定期的に「HP Vertica」にロードするETLツールを新たに開発した。
「HP IceWall SSO」ログの特徴は、ユーザーIDを出力できる点で、これによりグループやユーザーの特定ができ、ユーザーIDをキーとして、他のデータとの連携も可能となる。 また、レスポンス時間やコンテンツサイズなど、従来のアクセスログに含まれない情報を出力できるほか、顧客固有の情報も追加可能だ。これにより、従来は不可能であった詳細で高度な分析が可能となる。たとえば、ユーザーのプロファイルや購買履歴などと連携させた分析も可能だという。
「HP Vertica」は、構造化データを分析するためのカラム指向型データベースソフトウェア で、必要な列だけをメモリを格納することや超並立処理(MPP)で高速化を実現。また、自動チューニングも可能だ。これにより、大量のログデータの分析もリアルタイムで分析が可能だという。
同社では、まずは、すでに「HP IceWall SSO」を導入している企業に働きかける予定だ。
日本HP エンタープライズグループ事業統括 テクノロジーコンサルティング事業統括 IceWallソフトウェア本部 本部長 小早川直樹氏は、「企業内情報のメールとWebを分析すると社内の情報はほとんどわかる。従業員の動きがわるので、生産性や問題点をあらい出せる」と、導入のメリットを説明する。
日本HP HPソフトウェア事業統括 ビッグデータプラットフォーム部 プリセールス部 部長 相澤恵奏氏は他社に対する優位性については、TableauもHPが販売しており、「HP Vertica」と「HP IceWall SSO」にHPのSIを付けて、オールインワンで提供できる点や、200万円からと安価にスタートできる点を挙げた。