日本HPは12月16日、あらかじめコンパージドコントローラーを搭載し、2015年春にリリースされる予定のソフトウェア「HP 3PAR File Persona」を組み合わせることで、ユニファイドストレージ機能を提供する新「HP 3PAR StoreServ」システムを発表し、同日より提供を開始した。
新たに発売されるのは「HP 3PAR StoreServ 7200c」(180万円~)、「HP 3PAR StoreServ 7400c」(290万円~)、「HP 3PAR StoreServ 7440c」(460万円~)、「HP 3PAR StoreServ 7450c」(460万円~)の4機種(価格はいずれも税別)。
コンパージドコントローラーと「HP 3PAR File Persona」の組み合わせにより、iSCSI、FC、FCoEなどの構造データに対するブロックベースのアクセスと、CIFSやNFSなどの非構造データ対するファイルベースのアクセス、およびオブジェクトアクセスを1台で実現。1つの共有容量グループへのマルチプロトコル・アクセスを提供する。
すべてのブロックやファイル、オブジェクト・アクセス管理は、「HP OneView」と共通スタイルのビューを採用した新しいツールである「3PAR StoreServ Management Console」で管理できる。
「HP 3PAR StoreServ 7450c」はSSD専用だが、それ以外はHDDとSSDの混在が可能で、「HP 3PAR StoreServ 7440c」は、3.5ペタバイトの有効容量、オールフラッシュで900,000IOPを超えるパフォーマンスを発揮する。
また、「HP 3PAR StoreServ」は、統合されたストレージ・アクセスに加えて、重複排除バックアップアプライアンス「HP StoreOnce」へのフラット・バックアップに対応する。 なお、同社は既存のHP 3PARシステム向けに、コンパージドコントローラーをリプレースするサービスも合わせて開始するという。
また、同社は同日、バックアップソフトウェア製品「HP StoreOnce」の新製品 として、「HP StoreOnce Recovery Manager Central for VMware 3PAR 7200」および「HP StoreOnce Recovery Manager Central for VMware 3PAR 7400」を発表。使用権はそれぞれ25万円と60万円(いずれも税別)。
「HP StoreOnce Backup」に直接データを移動する「Express Protect」機能を備える 「HP StoreOnce Recovery Manager Central(RMC)」 |
「HP StoreOnce Recovery Manager Central(RMC)」は、「3PAR StoreServ」システムのスナップショット機能と連携し、同社の重複排除アプライアンス「HP StoreOnce Backup」に直接データを移動する「Express Protect」機能を備える。また、「VMware vSphere」との連携をサポートし、VMware環境からシングルポイントで管理可能な高速なバックアップ、リストアを提供する。さらに、専用のソフトウェアを必要とせず、プライマリーストレージとバックアップストレージを1つのツールにより共通運用できる「フラット・バックアップ」を実現する。同社によれば、「Express Protect」機能によって実現されるフラット・バックアップは、従来のバックアップよりも17倍高速のデータ保護を実現するという。