日本IBMは12月15日、今年の6月から提供を開始したアプリを構築・管理・実行するためのSoftLayerを基盤とした同社のクラウドプラットフォーム(PaaS)「IBM Bluemix」に、シングルテナントで利用可能な「IBM Bluemix Dedicated」を追加した。
これまで「IBM Bluemix」は共用のパブリッククラウド環境で提供してきたが、「IBM Bluemix Dedicated」は、サーバ、ストレージ、ネットワークなどを専有するシングルテナントとして提供される。
日本IBM 専務執行役員 ソフトウェア事業本部長 ヴィヴェック・マハジャン氏は、「IBM Bluemix Dedicatedはお客様からの要求で作ってきたもので、シングル環境で、高いセキュリティ環境を提供する。Pass環境の戦略的な目玉になる」と訴えた。
利用するデータセンターは、既存の北米やロンドンのほか、近日中に追加される東京の中から選択して利用できる。利用は最低1年の1カ月単位での契約で、価格は基本パックの月額約400万円からで、利用状況に応じてリソースを追加できる。
また同社はマルチテナントのBluemix向けに「プライベートAPIカタログ」の提供を開始した。これはオンプレミス環境とBluemixを安全に接続するCloud Integrationサー ビスに新たに追加した機能により実現され、オンプレミス環境のアプリケーションの機能やデータをBluemixのカタログ上に顧客専用のアイコンとして追加し、容易に活用するこ とができる。
さらに、オープンソースのコンテナー管理ソフトウェア「Docker」を、SoftLayerのベアメタル上に構築するサービスも提供される。
そのほか同社は、エンタープライズ環境においてBluemixを有効活用するため、IBM東京ラボラトリー内に「エンタープライズBluemixセンター」を新設する。「エンタープライズBluemixセンター」は、グローバルBluemix組織と連携して、国内の顧客向けにエンタープライズ環境においてBluemixを活用するための技術支援を行い、将来の拡張や協業に関する相談窓口としても機能する。同センターは、2015年第1四半期に業務を開始する予定。