アライドテレシスは12月11日、SDN技術を用い、人事移動情報に基づき、オフィス環境のネットワーク設定を自動的に行うSDNソリューション「Secure Enterprise SDN Solution」を発表した。
今回のソリューションは、ラクラスの人事クラウドとBPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)、StratosphereのSDNコントローラー、トレンドマイクロのセキュリティ通信監視・脅威分析、QualitySoftの資産管理システムと、アライドテレシスのネットワーク製品を組み合わせて提供するもの。
具体的には、入社・退社、組織変更、人事異動など、人事情報が更新されると、利用者端末資産管理とともにSDNコントローラーに伝えられ、SDNコントローラーはOpenFlowベースでネットワークを自動設定する。また、セキュリティ面では、トレンドマイクロのシステムが怪しい動きを感知すると、それをクラウド上で分析し、感染端末の隔離やC&C通信の遮断などをSDNコントローラーに依頼。SDNコントローラーがネットワーク製品に対して自動設定を行う。
今回、「Secure Enterprise SDN Solution」の提供を行う5社はアライアンスを結び、ソリューションを提供する。
アライドテレシス取締役 川北潤氏は、「Secure Enterprise SDN Solution」を提供する背景を「アライドテレシスはオフィス環境に強く、お客様の顔が見えるところで勝負している。オフィス環境でもデータセンターと同様に設定が大変だ。そこで、SDN技術をオフィス環境に適用しようというのが今回の製品だ。今後はサービスをコンソーシアム化して、APIを公開していく」と述べた。
アライドテレシスは、2015年の4-6月にシステムの販売を開始し、2015年後半にサービスを開始する予定。
対応ネットワーク機器は、現状3機種だが、ファームウェアのアップデートで対応できるため、アライドテレシス製品のほとんどで対応可能だという。
同社では「Secure Enterprise SDN Solution」をオフィス、テナントビル、ホール、住宅をターゲットに販売し、3年後に50億円の売り上げを目指すという。
また、今回の5社は1つ組み合わせであり、カスタマイズすることにより、他のシステムとの連携も可能だという。