IDC Japanは12月8日、2015年の世界ICT市場を特徴付ける技術や市場トレンド、ベンダーの動きなど、主要10項目を発表した。
同社によると、2015年の10項目の予測すべてにおいて重要な役割を担っているのは、「モビリティ」「クラウド」「ビッグデータ」「ソーシャル技術」から成る第3のプラットフォームへの加速的な移行だという。
米国IDC シニアバイスプレジデント兼チーフアナリストのフランク・ジェンス氏は、「われわれは『第3のプラットフォーム』を発表した2007年に、第3のプラットフォームがICT市場の成長の新たなコアになると予測した。2015年には第3のプラットフォームは世界のICT支出の3分の1、前年比成長の100%を占めている」とコメントしている。
2015年の世界IT市場におけるIDC Top 10 Predictionsは、次のとおり。
世界のICT支出
世界ICT支出は前年比3.8%増、3兆8000億ドル。成長のほぼすべてが第3のプラットフォーム技術に集中する。通信サービス
通信サービス市場では、無線データ通信が最大(5360億ドル)かつ最高の成長率(13%増)のセグメントとして躍り出る。モバイルデバイス&アプリケーション
スマートフォンとタブレットの売上は通信サービスを除くIT支出成長の40%を占める。クラウドサービス
クラウドサービスは、エコシステムを含む市場で1,180億ドルの支出を生みだし、2015年も引き続きICT市場で活性な動きをみせる。ビッグデータ
ビッグデータ関連のソフトウェア、ハードウェア、ITサービスへの支出は1,250億ドルに拡大する。IoT(Internet of Things)
IoT支出の3分の1は、産業特化型ソリューションのインテリジェント組み込みデバイスが占める。第3のプラットフォームのデータセンター
クラウドサービスプロバイダーが運営する「第3のプラットフォームデータセンター」が躍進する。第3のプラットフォームの産業
第3のプラットフォームが引き起こすあらゆる産業の変革や世代交代が、数多く表面化する。イノベーションアクセラレーター
第3のプラットフォームに最適化されたセキュリティソリューションが台頭する。中国の影響力
中国の影響が飛躍的に拡大し、同国のICT支出は世界ICT支出成長の43%を占める。