Texas Instruments(TI) DLPプロダクツは12月4日、フルHDのビデオ/データのディスプレイアプリケーション向けの0.47型TRP フルHD 1080pチップセットのサンプル供給を、TIのサードパーティディベロッパーネットワーク各社向けに開始したと発表した。
同製品は、全世界のデジタルシアターの8割以上に採用されているDLP Cinemaテクノロジーをベースとした、小型の電子機器および高輝度かつ省エネのフルHDプロジェクションを実現する、最小サイズのチップセットであり、バッテリやAC電源のモバイルプロジェクタ、スクリーンレステレビ、制御パネル表示、インタラクティブディスプレイ、メガネ型接眼ディスプレイなどのウェアラブル製品をはじめとした、幅広いアプリケーションに対応する。
具体的には、フルHDの解像度によって精彩に富んだクリアなイメージを提供する他、コンパクトなサイズによって自由な外形の最終製品を実現できる。また、低消費電力によって、モバイルプロジェクタやウェアラブル製品をはじめとしたバッテリ動作のアプリケーションでの使用を実現した。さらに、先行のDLP Picoチップセットアーキテクチャと比較して、独自のDLP TRPアーキテクチャと適応型アルゴリズムのDLP IntelliBrightにより、2倍近くの輝度向上と、50%の消費電力の低減を図った。さらに、DLP TRPアーキテクチャにより、同サイズの先行製品と比較して、解像度を倍増させている。
この他、最終製品の開発期間の短縮のため、Pico光学エンジンの製造メーカーによる広範囲なエコシステムを維持しており、ユーザーは光学に関する知識が必要ない。エコシステムのメンバー各社が同チップセットを組み込んだ光学エンジンを開発し、アプリケーションの開発に協力するとしている。
なお、同チップセットには、100ピンFQLパッケージのデジタルマイクロミラーデバイス「DLP4710」の他、201ピンVFBGAパッケージの「DLPC3439」や、100ピンHTQFPパッケージの「DLPA3005」が含まれている。今後、2015年初めに評価用数量をTI Storeから、また量産数量をTIの販売特約店から供給する予定。