キヤノンは12月4日、6000lmの高輝度とWUXGAの高解像度を両立したLCOS液晶プロジェクターの最上位モデル「WUX6000」を5日より発売すると発表した。

WUX6000は2012年に発表したWUX5000の後継モデル。LCOSパネルは投写画面上に映る網目のような格子感が目立たない特徴を持っており、より高画質な映像を投写できる。

フラグシップモデルの競合製品の中では珍しく10kgを切る重量(8.5kg)を実現しており、持ち運びも容易となっている。

投写レンズは単焦点から超長焦点まで幅広く交換レンズを用意。5本の交換レンズはいずれも本体から飛び出さずに付けられる。これは、レンズを自社で製作するキヤノンだからできたものだという。

レンズシフト機能は、電動で駆動。ズームやフォーカスも全て電動制御であるため、画面の歪みを補正するキーストーンやアスペクト比といった情報を記憶する「レンズポジション機能」を新たに搭載した。

この機能は、教育現場における黒板とスクリーンの使い分けなどに利用でき、レンズ1本あたりのズーム域が広いこともあわせて、柔軟な投写距離対応が可能になる。レンズポジションは3パターンまで登録が可能。キーストーン補正は四隅の歪みを個別に調整できるため、斜めからでも鮮明に映像が投写できる。

また、医療用画像の国際標準規格「DICOM Part 14」に近似した「DICOM SIMモード」を搭載。レントゲン写真の投写に使用される「Blue-Base」と「Clear-base」に近似した色味の異なる映像を投写できる。

また、Network Multi Projection(NMPJ)にも対応。コンピューターから送られる映像情報をネットワーク経由で受け取り投写できる。1対1の関係だけではなく、複数のコンピューターとプロジェクターを接続できるため、様々な用途に応用できる。

同社によると、医療や文教市場、近年拡大を続けているデジタルサイネージ市場への提案を強化していくという。