国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は12月2日、12月3日から5日にかけて東京ビッグサイトにて開催するマイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan 2014」の開催に先駆け、開催概要や見どころの説明を行った。
同展示会は1977年に第1回が開催されて以降、毎年開催されており、今年で38回目の開催となる。1990年から2013年まで会場は千葉県の幕張メッセであったが、今年は25年ぶりに東京に会場を移転。これを機に、これまでとは異なる趣向なども取り入れたものへと新たに生まれ変わった。
SEMICON Japan推進委員会委員長で、JSRの代表取締役社長でもある小柴満信氏は、「半導体を製造する上で必要となる装置関連市場の35%が、材料は65%が日系企業であり、半導体業界を支えるエコシステムとして日本は重要ンな位置付け」とし、アジア地域のSEMIのイベントとして新たな情報の発信を行っていく場であり、今年のテーマとしては「デジタル革命」が挙げられ、そうした動きを知ることができる講演などが行われるほか、特別展として今後、市場の伸びが期待されるIoT分野で半導体を活用していくユーザー企業などがその使い方などを示す「World of IoT」(東3ホール)が設けられる。
また、今後重要になってくる半導体分野のカテゴリをパビリオン化し、そこに関連企業に参加してもらう4つのパビリオンおよび国・地域・自治体系パビリオンも東1ホールに用意。4つのパビリオンは「製造イノベーション」「エコシステム」「中古装置」「化学物質管理対策」となっており、中でもIoTの進展でアナログ半導体やセンサでの活用が期待される200mmウェハ工場の再活用に伴う中古装置市場の活性化などは200mmウェハ工場が多い日本では注目されるはずとする。
さらに新たな試みとして、各種の若手社員・エンジニア参加奨励企画が20代、30代の参加者向けに用意される。これについて、SEMIジャパン代表の中村修氏は「日本の半導体業界を何とかしてやろうと思っている若手にSEMICON Japanを見てもらって、将来、日本の産業界を背負って立つという思いを再確認してもらえれば」と説明しており、各種セミナーへの優先枠の提供や若手エンジニア専用ラウンジ「イノベーションラウンジ」の提供、同ラウンジでの立食パーティ、半導体製造工程の基礎講座などを提供する予定としている。
なお今回のSEMICON Japanの出展社数は前年から54社増の725社、ブース数も同26ブース増1638ブースとしており、3日間の延べ来場者数6万5000名を見込むとしている。