東芝は11月20日、企業向けのソリューションとして、独自開発のBIOSとサーバで、デスクトップ仮想化サービスに接続されたクライアント端末を管理することによって強固な情報漏洩対策を実現するデスクトップ仮想化サービス対応シンクライアント「TZCS」を商品化し、受注活動を開始した。
一般のデスクトップ仮想化サービスは、サーバへの接続情報をクライアント内蔵のストレージに保存しているため、紛失や盗難時にクライアントから接続情報が漏洩するおそれがある。
これに対し、同ソリューションはストレージを搭載せず、独自開発したBIOSを内蔵したクライアントと、デスクトップ仮想化サービスの接続情報を管理する認証サーバから構成される。
BIOSに保存された各クライアント固有の製造番号を認証することで、サーバへの接続を制限するため、サーバへの接続情報が漏洩しても認証外のクライアントのなりすましによるサーバへの不正アクセスを防止する。
加えて、通常、クライアントのストレージに保存されるサーバへの接続情報をBIOSに組み込むことによって、インターネットを介した不正アクセスも防ぎ、紛失時の情報漏洩のリスクをより低減しているという。
さらに、認証サーバとBIOSが定期的に通信することでクライアントの利用状況を監視し、管理者が指定した通信可能エリア外にクライアントが持ち出され、サーバとの接続が切断されると、強制的にシャットダウンされる。
同ソリューションは、独自開発のBIOSを搭載した企業向けノートPCをベースに開発しており、本体サイズ、画面サイズやCPUなど、顧客のニーズに沿ったクライアントを提供できる。