Infineon Technologiesは、IGBT製品群の拡大に向け、「TO-247」パッケージの派生品「TO-247 4」ケルビンセンスパッケージを発表した。
同パッケージは、4ピン構成の採用によりパワーグランドとシグナルグランドをIGBTエミッター端子直近で分離することで、ケルビンセンス接続が可能となるため、ゲートドライバループ内のインダクタンスを抑えることが可能。これにより電力密度の向上とシステムコストの削減が可能になるという。「TRENCHSTOP 5 IGBT」と「Rapid」ダイオード技術を使用した4ピン版「TO-247 4」と、標準的な「TO-247 3」を比較した場合、同パッケージでは、ターンオフ損失が20%、ターンオン損失が15%抑えられることを確認したほか、合計した全体的なスイッチング損失は約20%低くなり、高い効率性を得ることができることも確認したという。
すでに、EU ENERGY STAR認定のUPSで「TO-247 4」パッケージを実装済みの主要顧客などによって実証されており、その結果、ENERGY STAR認定のUPSでは、エネルギー損失を30~55%の範囲で低減できることを確認したという。
なお、「TO-247 4」ディスクリートIGBTは、すでにサンプル出荷の要望を受け付けているとのことで、カスタマは、フリーホイールダイオードを同梱し、順方向電圧(VF)に最適化された「Rapid 1」か、逆回復電荷(Qrr)に最適化された「Rapid 2」のいずれかを選択することが可能なほか、「TO-247 3」と「TO-247 4」の2種類のパッケージの比較を簡単に行えるデモボードも提供するとしている。