フジテレビジョン(フジテレビ)は11月17日、汎用インターネット回線を使用し、ライブ映像を簡単に伝送したり生中継することが可能な、小型IP伝送システム「VideoCastAdvance、VideoCastStation」を、エクスプローラと共同で開発したと発表した。
同システムは、専用の小型伝送機器端末とサーバーで構成され、中継現場で使用するインターネット回線のアドレス情報をメーカーの設置した管理サーバーにより自動で監視制御する。
これにより、通常では機器の設定が煩雑で伝送が困難な場所からの生中継を簡単化し、現場スタッフやカメラマンの作業負担を軽減する。
また、高額の回線束ね伝送装置を使用せずとも、変動するインターネットの回線スピードに自動的に伝送レートを制御することで、さまざまな速度のモバイル通信や公衆無線LAN、ADSL等のインターネットを利用した一般家庭からでも、それら回線速度に応じた品質のライブ伝送が可能となる。
同社は今後、同システムを簡易生中継や通常の中継車では困難な場所などで活用し、報道や情報番組を中心に迅速で臨場感ある生中継に役立てたい考えだ。
なお、同システムはテレビの生伝送の用途だけでなく、教育や医療、防災などの分野に有効活用が想定されるという。