世界最大級のオンライン総合旅行会社であるエクスペディアは11月13日、IT・モバイルテクノロジーの新戦略を発表し、同日よりタブレットに最適化したエクスペディアの旅行予約アプリを公開した。

これまでもスマートフォン向けにアプリを提供してきたが、タブレット最適化版は新たな試み。スマートフォン版では、実際に目的を持ってホテルや航空機の予約といった行動が多いのに対して、タブレットデバイスの利用ケースが自宅などでゆったり過ごすスキマ時間の暇つぶしであることに注目。「秋を楽しむ」や「エクスペディアのスタッフいちおし」といったざっくりとしたテーマをもとに、世界地図でテーマに沿った観光地をレコメンドする機能を全面に押し出している。

ほかにもWeb版ではレスポンシブデザインを採用し、タブレットなどで閲覧した情報を引き続きWeb版でも見られる「スクラッチパッド」機能を搭載している。

同社によると、月間のサイト訪問者は全世界で9000万人にのぼり、年間の取り扱い総額は5.2兆円に達するという。今後の成長戦略として、IT戦略のために、年間540億円を投じ、モバイル対応やパーソナライゼーションを加速していく。

エクスペディアのアジア地域CEO キャスリーン・タン氏は、「私達は単なる旅行会社ではなく、トラベルITという点に強みを持っている。旅行業界とITの融合をはかっていきたい」と話す。モバイルへの移行が進む中で、より顕著な傾向が見られるというアジアにおいては「お客さまを理解するために、データを重視してパーソナライゼーションを実現していきたい」と語っていた。

エクスペディア アジア地域CEO キャスリーン・タン氏