STMicroelectronicsは11月14日、オーディオ用SoC「STA1052」をベースに開発されたカーオーディオ用プロセッサ「Accordo2」ファミリを発表した。
同ファミリは、メディアデコーディング、オーディオルーティング、音声処理、アナログ音声入出力などを完全に統合したオーディオサブシステムとともに、独立したセキュアCANマイコンサブシステムを提供する。また、これまで複数の製品を必要としていた車載用インフォテインメント機器を1チップで実現する。さらに、顧客における部材コストの最小化に加え、ミドルウェア、メディアプレーヤ、オーディオコーデック、サウンドエフェクト処理を含む独自のソフトウェアターンキーソリューションにより、製品開発期間の短縮を加速させる。そして、同ファミリの大半の製品は、アプリケーションの拡張性を有しており、基本的なカーオーディオからネットワーク接続型カーオーディオやディスプレイオーディオに至るまで、さまざまな設計に対応することができる。一方で、あらゆるケースで同一のハードウェアならびにソフトウェアアーキテクチャを再利用できるため、設計コストが大幅に削減される。
この他、32ビットで動作周波数が最大600MHzのARM Cortex-R4コアを搭載しており、メディア管理、通信およびオーディオデコーディングの全ての役割を果たす。さらに、フラッグシップ製品の「STA1095」には、リアルタイムCAN/車載インタフェース処理専用のARM Cortex-M3コアの他、Bluetoothによるハンズフリー通話用の音声増幅アルゴリズムとエコー/ノイズ除去(ECNR)をサポートする強力なDSPが搭載されている。
なお、「Accordo2」ファミリ製品は、16mm×16mm×1.7mmサイズの361ピンLFBGAパッケージ(0.8mmピッチ)で提供される。現在サンプル出荷中で、2015年第2四半期より量産が開始される予定。