PFUは11月12日、同社が提供する産業用組み込みコンピュータ「ARシリーズ」に新たに3シリーズのラインアップを追加したこと、ならびに専用オプション製品の提供を開始することを発表した。
今回発表された3シリーズのうち「AR4400モデル100H/200H」ならびに「AR4500モデル110H」は、従来のAR2000番シリーズとAR8000番シリーズの間を埋めるもので、省スペースと性能の両立を目指したモデル。
「AR4400モデル100H/200H」はIvy Bridge世代の組込機器向けCore-i7 3615QE/Celeron 1020Eを採用し、262mm×250mm×148mmのコンパクトな筐体にPCI/PCI Express(PCIe)を3スロット装備したモデル。PCI/PCIeの構成はPCI×1/PCIe×2、PCI×3、PCIe×3のいずれかから選択が可能。また、高信頼性を確保するためのRAID 1、HDDホットスワップをサポートしているほか、200HモデルではUPSが搭載可能となっている。また、最大LAN×4ポート、シリアル×4ポートを構成することが可能となっている。
一方の「AR4500モデル110H」は2台のCPUモジュールと産業用ギガビットイーサネットスイッチングハブ(8ポート)を1台の筐体の中に収めたモデル。CPUはCore-i7 3615QEが2台で、片方もCPUモジュールはRAID 1専用ボードを搭載しているほか、すべてのシステムに対応するUPSも搭載している。
そして3つ目となる「AR8300モデル300J/310J」はHaswell世代のXeon E3 v3を搭載し、コストパフォーマンス性を向上させたモデルで2TBもしくは4TBのHDDを最大3台搭載することが可能なほか、米国のほか、中国や韓国、欧州、台湾などの情報通信規格に対応している。
また、AR専用のオプション製品第1弾となる「高速メモリ共有カード」は、ARシリーズ(AR2100Jシリーズの上位機、AR4400、AR8300シリーズに対応)同士でメモリ上の情報をmini SASケーブルを用いて、最大10Gbpsの速さでやり取りすることを可能とするもので、1:1、デイジーチェーン、リング型といったさまざまなトポロジで接続することが可能。
同社としては、今後も継続してオプション製品の提供を行っていく予定としており、第2弾以降も実用化の検討を進めている段階だとしている。
なお出荷は、AR4400/AR4500シリーズが2014年11月、AR8300シリーズが2015年1月、高速メモリ共有カードが2015年2月からそれぞれ予定されている。