KDDIは11月12日、KDDI(旧 KDD)と米AT&T、米ハワイアンテレコムが1964年に運用を開始した、世界初の太平洋横断電話ケーブルである第一太平洋横断ケーブル「TPC-1」が、電気・電子・情報関連の分野での歴史的偉業を認定する「IEEEマイルストーン」に認定されたと発表した。

第一太平洋横断ケーブル(TPC-1)ケーブル概念図

TPC-1は、1964年6月19日に運用が開始され、日本~グアム~ハワイ間の約1万kmに渡って敷設。東海道新幹線開通等と並び、1964年10月に開催された東京オリンピックを控え、国家的規模のプロジェクトとして開通したものであり、当時の池田首相とジョンソン米大統領が記念通話も行った。

米国ジョンソン大統領と日本の池田首相との記念国際電話の様子

1964年当時、国際電話で一般的だった短波通信では、接続時間が長く、雑音も多く、相互に同時に会話ができない等の問題があったが、TPC-1によりこれらの問題が解消。また、TPC-1の技術は、その後の光ファイバー海底ケーブル建設技術の基礎となり、現在のインターネット時代の主要な通信インフラ技術に大きく貢献した事が認められ、今回の認定に至った。

なお、KDDIのIEEEマイルストーン認定は、2009年11月の「太平洋横断衛星TV中継(茨城衛星通信センター)」、2012年4月の「G3ファクシミリの国際標準化」に続き3度目となり、同一の個人・団体で3件の認定は、国内最多。

KDDIは、2020年の東京オリンピックに向けて、放送分野での8K動画の商用化や通信分野では10Gbpsを目指す第5世代移動通信技術の開発等による通信サービスの高度化、多様化に向けた取り組みを進め、今後もユーザーの生活を豊かにする高品質な通信基盤を創造していく。