普段の仕事や生活で、何げなく付せんを使っている人は案外多い。特に、電話の応対メモを書き込むオフィスワーカーや、教科書の重要な部分に目印として貼り付ける学生にとって、身近な文房具ではないだろうか。しかし、身近すぎるがゆえに、特にこだわりを持たずある物を使う人も多いかもしれないが、近年は機能的で、デザイン性にすぐれた製品も多く出てきている。
そこで、渋谷区表参道の「文房具カフェ」の奥泉輝店長に、機能的でデザイン性の高い付せんをセレクトしてもらった。
外出先でも使いやすいモバイル付せん
■カンミ堂「ココフセン」シリーズ/380円(税別)
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「ココフセン」シリーズのケースには、手帳や財布のカードホルダーに収納できるタイプや、薄型のケースそのものに再はくり可能な糊が塗布してあり、本や手帳の表紙に貼っておけるタイプがあります。付箋を取り出すのも、ティッシュペーパーのように引き出すだけ。電車の中などで本や資料を読んでいるときなど、特に重宝しそうですね。
スケジュールを「貼り付ける」
■Re+g(リプラグ) 「Tag Schedule」700円・「GreenMarker mini」700円(税別)
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「お気に入りのノートをスケジュール帳として使いたい!」だとか、普段はスケジュール帳を使わないけれど、来週だけは予定が過密なので何かで管理しないと…といったニーズに対応して、最近各社からスケジュール管理ができる付箋が発売されています。これはそのうちのひとつですね。
付箋なので、普段はノートに貼り付けておき、会社に着いたらパソコンのモニタに貼りなおす、なんていう、普通の手帳ではできない使い方もできるのもポイントです。
本の重要な部分をしっかり"指す"
■ビバリー 「ココサス」/360円(税別)
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
本やカタログで、大事なページにマークをするために付箋を使っている方は多いと思いますが、いざそのページを開いてみたら「あれ?このページのどこに重要な情報があるんだっけ?」となってしまった経験はないでしょうか。それを簡単に解消してくれるのが「ココサス」です。
矢印の形になっている先端部分と、短冊状の本体部分を切り取り線で分割できる構造で、最初にページ中の重要な部分を下部の矢印部分でマークし、そこから切り取り線で上部をピリッと切り離し分割。切り取った部分でページをマークすれば1枚の付箋でページも、ページ内の重要部分も瞬時に把握できます。
「?」が「!」へ変化するアイデア付せん
■サンスター文具「Piri-it!」/380円(税別)
サンスター文具「第18回文房具アイデアコンテスト」において、審査員特別賞を受賞したアイデアをベースに商品化された付箋 |
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
この付箋も上のココサスと同様に切り取り線が入っているのですが、異なるのはその使用方法です。「?」とプリントされた途中に切り取り線が入っており、これをピリッと切り取ると、残った絵柄部分が「!」に変わります。また「LOOK!」バージョンは「LO」と「OK!」に分かれるので切り取ると「OK!」に。
つまり、疑問に思った部分や理解していないページに貼っておき、解決したらピリッと切り取ることにより、付箋が自分の成長の記録(「!」や「OK!」の部分は残る)になっていくんです。
スマホ×付せんで手書きメモをデジタル管理
■キングジム「SHOT NOTE 貼ってはがせるタイプ」/410円(税別)~
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
「SHOT NOTE」は書いたメモやノートを素早くスマホに取り込み、クラウドへ保存して検索・共有が容易になるというヒット商品なのですが、このシリーズに付箋タイプがあるんですよ。お気に入りのノートを使いつつ、さらにはSHOT NOTEの機能もちょっと使いたい、というわがままなニーズを満たしてくれるアイテムです」
1日のToDoを可視化する「時計」
■pen-info.jp「時計式ToDo管理付せん」/500円(税別)
■文房具カフェ・奥泉店長のひとこと
ToDo(すべきこと)をどうしてもその日にやり終えることができず、次の日に持ち越しに…という経験は誰でもあると思います。なぜそのようなことが起こるのか?を検証した結果、一般的なToDo管理の手法には所要時間の概念が無く、そのために1日に実行可能な量以上のToDoの設定をしてしまいがちなのが原因だそう。
そこで、文具コンサルタントとして著名な土橋正 氏は、視覚的にToDo管理でできる機能をもった付箋を生み出しました。それぞれのToDoに必要な作業時間を見積もって時計に線を引いていくと、1日にできることは意外と少ない。それで「この作業はまとめよう、この作業は無駄、ここは時間をかけよう」というように視覚的にToDoを行う時間を把握できるようにすると、効率よく時間を使えるようになっていくそうですよ。
※なお、付せんはあくまで消耗品のため、購入しやすいものを中心として選定をしているとのことだ。