アクロニスは11月12日、社内ファイルサーバーでクラウドストレージサービスのような機能と操作性を提供するモバイルファイル共有ソリューションの最新版「Acronis Access 7」を発表した。

Acronis Accessは社内ファイルサーバー上のファイルをモバイルデバイスで利用しやすくなるソリューションで、ユーザービリティを高めた専用のモバイルアプリで直感的に操作ができる。

ユーザー操作を細かく制御できるポリシー設定も特徴で、クライアント側からの編集禁止機能などはユーザーからも好評を得ているという。Active Directory統合も行っているため、シンプルなユーザー管理を実現しており、監査ログ機能やデバイス盗難時のリモートワイプ機能なども提供している。

Acronis Accessはオンプレミスのファイルサーバーでファイルを管理するため、クラウドストレージサービスに不安を持つ企業であっても、導入障壁が下がるという。

最新版である7では、既存の社内ファイルサーバーやNAS、SharePointにWebブラウザからアクセスできるようにしたほか、Web APIを新たに提供し、カスタムアプリの作成やWebベースの既存ソリューションと統合しやすくなる。

クラウドストレージサービスでは、オンプレミスと別環境であったり、社内ファイルサーバーの活用が難しいケースが多く、Active Directoryとの統合が単体ではできないものが多いという。Acronis製品はオンプレミスベースであるため、社外利用へのセキュリティを担保しつつうまく活用できるとしている。

価格は、中小企業向けのAcronis Accessが25ユーザーで19万8000円、50ユーザーで29万8000円、100ユーザーで44万8000円。エンタープライズ向けのAcronis Access Advancedでは、250ユーザーまでで1ユーザーあたり2万5000円、251~500ユーザーで1ユーザーあたり2万円、1万ユーザー以上では1ユーザーあたり8500円となる。

クラウドストレージサービスとのコスト比較では、多くの企業が2年間の月額課金が行われているとのことで、1ユーザーあたりの月額費用を計算した場合、数百円レベルで提供できることから、オンプレミスとクラウドでコストは大差ないという。

いずれも1年間の保守契約を含んでいる。次年度以降の保守更新費用はライセンの25%となる。1ユーザーで3デバイスまで利用できる。なお、同製品はダイワボウ情報システムとソフトバンクコマース&サービスを通じて販売される。

アクロニスによると、今後クラウド市場にも本格的に参入するとしており、サービスプロバイダー向けのクラウドバックアップサービスプラットフォーム「Acronis Backup as a Service」を近日リリースする。