大日本印刷(DNP)とDNPメディアクリエイト(DMC)は11月10日、クラウドサービス「TapStyle Cloud(タップスタイルクラウド)」をバージョンアップすると発表した。同サービスでは、タブレットやスマートフォン、パソコンに営業支援用コンテンツを配信する。

「TapStyle Cloud」イメージ

両社は、対面販売に特化したタブレット用アプリケーション「TapStyle」の提供を2012年に開始。2013年には、DNPとDMCが電子カタログ配信システムとして提供している「ミカタ」のコンテンツ管理・配信機能を統合し、営業支援用コンテンツを包括的に管理・配信するサービスとして発展させている。

今回、両社は、導入企業などから寄せられた声をもとに、特に金融機関やメーカーから要望の多いセキュリティと運用管理機能の強化を図ったほか、流通・小売企業からのニーズにより、多言語対応や、電子POP機能の追加、ログ機能の強化を行った。

「TapStyle Cloud」特徴

また、セキュリティ対策として、アクセス端末の制限やコンテンツの暗号化、ユーザーの権限分離、ユーザー毎のコンテンツ閲覧制限により安心・安全を確保。クラウド環境は、高度なセキュリティを備えたDNPのデータセンターを利用する。

運用管理業務の負荷軽減を行うために、コンテンツの配信や更新、および、端末にダウンロード済みのコンテンツの削除を自動で行うなど、常に端末上のコンテンツを最新版に維持する機能も提供する。

従来、ログ集計が可能だったコンテンツのダウンロード数や閲覧数に加え、ボタン操作や画面遷移などの詳細なログも取得し、利用状況をグラフなどで可視化。商談結果(契約・保留・失注など)とログを照合・分析し、契約率を高めるための商談フローの改善に活用できる。

さらに、訪日外国人の接客や海外での利用を支援するため、各国語に対応したコンテンツを開発。アプリケーションソフトウェアの表示言語は日本語、英語から選択できる。そのほか、電子POP機能・情報共有の機能も追加した。

価格は、初期費3万円、月額利用費3万円~(どちらも税別)。

両社は、金融・流通・小売・メーカーを中心に本サービスを販売するとともに、動画や音声での商品紹介や、生活者のニーズを引き出すための工夫をこらしたコンテンツなどの企画・制作についても支援し、2016年度までの3年間累計で8億円の売上を目指す。