大日本印刷(DNP)は11月6日、太陽光発電と風力発電、蓄電池を組み合わせた自然エネルギーシステムを搭載した、省エネルギー型のデジタルサイネージ(電子看板)を開発したと発表した。
同デジタルサイネージは、情報表示機器に液晶ディスプレイ(21.5型)と可変型電子ペーパー(10.7型)、時計表示電子ペーパー(縦17×横50cm)を搭載。電子ペーパーは、情報の書換え時のみ電力を消費し、表示中は電力を消費しない省エネに優れた表示機器で、非常時や災害発生時には、自然エネルギーにて稼働させることができる。
また、スマートフォンやおサイフケータイ向け情報配信端末「プチポルタ」を採用し、災害時にスマートフォンや携帯電話をかざすだけで、安否確認サイトへ誘導する仕組みを実現。街中での防犯対策として防犯・監視カメラの搭載も可能で、地域の犯罪を未然に防ぐ効果も期待できるという。
なお、同デジタルサイネージの停電時のバックアップ機能としては、約14時間表示が可能な蓄電池を搭載する。
同社は、11月6日より約1年間、同社五反田ビル内に同デジタルサイネージを設置し、発電量や機器の耐久性などの検証や、非常時を想定した情報配信コンテンツに関しての実証実験を実施。一般ニュースやDNP五反田ビル周辺1kmエリアのピンポイント天気予報、DNPのお知らせのほか、大崎警察署・品川消防署の協力のもと、防犯・防災情報や災害(地震)情報など、周辺地域に役立つ情報を発信していく。
同実証実験を踏まえ、必要な機能・仕様・価格の精査や、防犯・監視カメラの標準搭載、外国人観光客用の多言語対応、情報発信拠点としてのWi-Fiスポット機能の拡張について検討する予定だ。