Infineon Technologiesは、1個のセンサチップだけで電動パワーステアリングシステムの操舵トルクを高信頼性かつ高精度で検知することを可能とする「デュアルセンサパッケージ」を採用したリニアホールセンサならびに角度センサを発表した。
同パッケージは、フリップチップ技術を活用した独自のスタック取り付け技術を採用することで、厚さ約1mmの標準的な省スペース型PG-TDSOパッケージ内に、2個の独立したセンサをスタックして搭載することに成功。これにより、電動パワーステアリング(EPS)、スロットル制御、ペダル位置、ブラシレスDCモータ制御(EPSモータなどの分野)、トランスミッション、クラッチアクチュエータなど、安全性重視のアプリケーションで、スペースとコストの削減を可能とした。
また、2個のセンサとも電源と信号出力が独立しているほか、電位絶縁により電気的な独立性も保っているため、信頼性の向上も可能となっている。
さらにASIL Dシステムに対応しており、継続動作性の要求される自動運転のステアリングアプリケーションなどでも適用が可能だという。
なお、同パッケージ技術を採用したリニアホールセンサ「TLE4997A8D」「TLE4998x8D」は、PG-TDSO-8パッケージにて、すでにエンジニアリングサンプルの出荷が開始されており、量産出荷は2014年末の開始を予定しているほか、角度センサ「TLE5012BD」「TLE5309D」は、PG-TDSO-16パッケージで提供され、こちらもエンジニアリングサンプルの出荷が開始されており、「TLE5012BD」の量産出荷は2014年末、「TLE5309D」の量産出荷は2015年半ばをそれぞれ予定しているという。