インタラクティブ・インテリジェンスは11月5日、コンタクトセンター向けプラットフォーム「Customer Interaction Center(CIC)」の新機能として、スピーチ分析アプリケーション「Interaction Analyzer」を日本において本格的に提供開始した。

「Customer Interaction Center(CIC)」概要

CICとは、コンタクトセンターで必要となる各種機能を、シングルプラットフォームのアーキテクチャで提供するIPコミュニケーション・ソフトウェア・スイート。VoIPの標準プロトコルとなるSIP(Session Initiation Protocol)に準拠したIP-PBX機能と、ユニファイドメッセージング機能を同一プラットフォームで提供する。

オペレーター向けICIインタフェース

スーパーバイザー向けICIインタフェース

今回新たに搭載する「Interaction Analyzer」はアドオン機能で、顧客やオペレーターの発した単語やフレーズなどのキーワードを通話中にリアルタイムで認識するアプリケーション。アドミニストレーター機能にて、事前にキーワードの登録・スコアの設定を行うことで、通話中のリアルタイムな会話分析や録音データへのタグ付けなど可視化を実現する。

「Interaction Analyzer」導入イメージ

キーワードの登録は、単語やフレーズ、類語などが可能で、同社がサードベンダーより購入した辞書データを活用し、「ポジティブなワード」か「ネガティブなワード」かを判別。スコアの設定では、各キーワードに応じて点数を設けることができ、通話内容をポジティブワード数とそのスコア、ネガティブワード数とそのスコアの各換算数で確認することが可能だ。

また、ネガティブワードがカウントされた際には、スーパーバイザー側にアラート表示される。これによりスーパーバイザーは、当該通話のモニタリングや、オペレーターへのコーチング、通話への参加ができ、事態悪化の防止・軽減を実現する。

録音データにタグ付けされている様子イメージ

通話中にワードのカウントが行われている様子イメージ

なお、同機能はCICの拡張機能となり、ユーザー企業は、ライセンスの購入・キーの発行のみで使用可能。インテグレーション作業の必要やバージョンの問題は発生しない。

インタラクティブ・インテリジェンスでマーケティング部部長を務める田村善律氏によると、録音データに手作業でタグ付けを行ったり、テキストにおこした上で分析するなどの機能・製品は存在するが、リアルタイムに通話を分析できるのは、国内で「Interaction Analyzer」のみだという。

同社は今後、既にCICを導入する国内の約120社をはじめ、同機能の利用を目的とした新たなクライアントの獲得を目指す考えで、主に通信販売業界や保険業界に親和性が高いのではとする。