日本デザイン振興会は4日、2014年度グッドデザイン賞1,258件の中から選出する「グッドデザイン大賞」(内閣総理大臣賞)が、デンソー+デンソーウェーブの産業用ロボット「医療医薬用ロボット VS050 SII」に決定したと発表した。
「医療医薬用ロボット VS050 SII」は、はクリーンルームなど滅菌環境下での作業を想定した、主に食品や医薬品、半導体などの製造工場で使用される産業用垂直多関節ロボット。 滅菌洗浄に耐性のある表面処理を施したことで、これまでは人間の手による作業が必要だった滅菌環境下での工程を一部代替可能で、生産工場の自動化・省力化に貢献するという。
会見に出席したデンソーウェーブ・柵木充彦代表取締役社長は、「なめらかな表面の仕上げなど、このデザインを具体的な製品として仕上げるにはハードルがあったが、デンソーとデンソーウェーブで議論をしながら開発を進めて実現することができた」とコメント。また、デンソー・伊藤義人デザイン部長は、「ビス穴はコスト上露出させざるを得ないことが多い部分だが、穴には菌が溜まるため、それを隠すようデザインを行った。難しいテーマにチャレンジし、"本来のデザイン"を追求した結果で大賞をいただけたというのは本当に光栄です」と語った。
そのほか、大賞の発表と共に、いわば「優秀賞」的な立ち位置の「グッドデザイン金賞」をはじめ、「グッドデザイン・未来づくりデザイン賞」、「グッドデザイン・ものづくりデザイン賞」、「グッドデザイン・地域づくりデザイン賞」といった特別賞の受賞内容も発表された。