STMicroelectronicsは、熱効率が高い小型パッケージを採用しつつ高い堅牢性と電力密度を提供するRFパワー・トランジスタ「STAC250V2-500E(13.6MHz)」を発表した。

同製品は、最高クラスの不整合負荷への耐性(20:1)を有し、安全性を最大出力600Wまで高めている。また、使用されるSTACエア・キャビティ・パッケージ(0.55×1.35インチ)は、従来のセラミック・パッケージ比で50%以上の小型化を実現しており、例えば2個使用した場合でも、実装面積は1個のセラミック・パッケージ品と同程度を実現できるため、1kWを超える高周波電源の小型化が可能になるという。さらに、エア・キャビティ・パッケージは熱抵抗が25%ほど低いため、信頼性の向上にも貢献するという。

加えて、最大動作電圧は250Vで、900V超のブレークダウン電圧により、E級誘導性共振回路やその他のアプリケーション(D級高周波パワー・アンプなど)に高い耐性を確保することが可能だという。

なお同製品は、すでにSTAC177パッケージで提供され、現在量産中。単価は、1000個購入時に約66ドルだという。

STMicroelectronicsのRFパワー・トランジスタ「STAC250V2-500E(13.6MHz)」のパッケージ外観